岡茂男

岡茂男（おか しげお、1920年9月30日 - 1992年12月14日）は、日本の経済学者です。大分県大分郡庄内町（現在の大分市の一部）で生まれました。九州大学にて経済学博士の学位を取得しています。

学歴と軍歴

1939年に大分県立大分中学校（現在の大分県立大分上野丘高等学校）を卒業後、1941年には大分高等商業学校を卒業しました。1943年には学徒出陣し、翌年、大日本帝国海軍海軍対潜学校を卒業。1945年には海軍中尉に任官しましたが、終戦を迎え復員しました。

1946年に九州帝国大学法文学部経済学科を卒業。その後、研究者、教育者としての道を歩み始めます。

研究者・教育者としての経歴

1947年、九州大学経済学部助手となります。1952年には武蔵大学経済学部に専任講師として着任し、1953年に同助教授、1958年には教授に昇進しました。1961年には同大学の学生部長を務め、大学運営にも携わりました。

1966年11月には、九州大学にて「戦後日本の関税政策」に関する研究で経済学博士号を取得。1969年には武蔵大学経済学部長、同大学院経済学研究科委員長（1970年まで）に就任しました。1975年には武蔵大学学長代行、1976年から1984年まで武蔵大学学長を務めました。1977年から1978年までは、学校法人根津育英会武蔵学園武蔵学園長事務取扱も兼任しました。1980年から1981年までは北海道武蔵女子短期大学学長代行も務めました。1984年、再び武蔵大学経済学部教授として教鞭を執りました。

1986年に武蔵大学を定年退職し、同大学の名誉教授となりました。その後、北海道武蔵女子短期大学経済科教授に就任し、1988年には同短期大学の学長に就任。1991年に同短期大学を退職しました。

著書

岡茂男は、経済学に関する多くの著書を執筆しており、その研究成果は広く知られています。主な著書として以下のものがあります。

『入門経済学』（青木書店、1961年）
『人生経済学』（青春出版社、1963年）
『戦後日本の関税政策』（日本評論社、1964年）
『商業擁護論』（ジェームズ・ミル著/岡茂男訳、未来社、1965年）
* 『苦悩するヨーロッパ』（日本関税協会、1975年）

これらの著書を通じて、経済学の普及と発展に貢献しました。特に『戦後日本の関税政策』は、博士論文を基にしたもので、専門性の高い研究成果として評価されています。

岡茂男は、教育者として多くの学生を育成し、また経済学者として日本の経済発展に貢献しました。その功績は、学術界だけでなく社会全体にも大きな影響を与えています。

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