岡部拓人

岡部 拓人（おかべ たくと）

岡部拓人は、1981年10月15日生まれで福島県石川郡古殿町の出身です。サッカー界においては著名な審判員として知られています。彼のサッカーに対する情熱は、福島県立須賀川高等学校を卒業する頃から始まり、同校ではレギュラーとして活躍し、県大会ベスト4に進出しました。

高校卒業後は流通経済大学に進学しますが、大学サッカー部においてレギュラーの獲得は叶いませんでした。そこで約2年生の頃からは選手としてプレーしながら、サッカー審判にも挑戦するという特異なキャリアを歩むようになります。卒業後は茨城県取手市にある日本語学校、株式会社NCS学院で勤務しながら、日本サッカー協会（JFA）の審判養成プログラムに参加し、2006年には正式に1級審判員の資格を取得しました。

このような背景から、岡部は異例の速さで審判としての地位を確立していきます。2008年にはJ2の主審に登録され、翌2009年にはJ1の主審を務めることが決まります。しかも当時28歳という若さでの抜擢は、サッカー審判界の中でも非常に珍しいことであり、彼の能力が高く評価されていたことを示しています。

岡部は、2014年2月16日に行われたAリーグの試合、ブリスベン・ロアーFC対ニューカッスル・ユナイテッド・ジェッツFCにおいて主審を担当し、これは日本人として初めての快挙でした。さらに同年10月には、JFA理事会にて国際サッカー連盟（FIFA）登録の国際主審候補者に選出され、国際舞台でもその名を轟かせる機会を得ました。2017年には夏季ユニバーシアードで、サッカー競技においてグループリーグ2試合と11位決定戦の主審を務めるなど、国際的な舞台でも活躍を見せます。

残念ながら、2019年のシーズンを持って国際審判員の登録は外れましたが、彼が成し遂げた偉業はサッカー界において大きな功績として記憶されています。

主な経歴

• - 1級審判員登録：2006年12月
• - Jリーグ(J1)初主審：2009年11月8日 横浜F・マリノス対大分トリニータ戦（日産スタジアム）
• - Jリーグ(J2)初主審：2008年5月3日 FC岐阜対愛媛FC戦（岐阜メモリアルセンター長良川競技場）
• - Jリーグ(J3)初主審：2016年10月22日 セレッソ大阪U-23対ブラウブリッツ秋田戦（キンチョウスタジアム）
• - Jリーグ(カップ戦)初主審：2010年5月26日 浦和レッズ対モンテディオ山形戦（さいたま市浦和駒場スタジアム）

また、岡部はVAR（ビデオアシスタントレフェリー）やAVAR（追加副審）、AAR（追加副審）としても活動し、国内外の様々な大会での審判を担当しています。日本フットボールリーグ（JFL）や他の公式戦でも幅広く活躍し、若手育成の場でも重要な役割を果たしています。

岡部拓人は、今後もサッカーの発展に貢献し続けるとともに、多くの若い審判員たちにとってのロールモデルであり続けることでしょう。

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