岩倉市図書館は、
愛知県岩倉市にある
公共図書館です。1983年5月28日に開館しました。
岩倉市は、
愛知県の北西部に位置し、
名古屋市のベッドタウンとして宅地化が進んでいます。市域面積は県内で最も小さいものの、市内のどこからでも自転車でアクセスできるコンパクトな都市です。2015年の調査では、人口は約4万7千人でした。
歴史
開館前
図書館開館以前、
岩倉市では公民館が文化活動の中心でした。1966年には旧講堂を公民館として利用していましたが、建物の老朽化や都市計画の影響を受け、1976年に新たな公民館が開館しました。1978年、市民アンケートで図書館設置への強い要望があり、1979年に図書館準備委員会が発足しました。その後、
日本図書館協会への委託による計画策定や、市議会での検討を経て、1982年に建設準備室が設置されました。
図書館の設計は、
名古屋市の丹羽英二建築事務所が担当しました。同事務所は、
名古屋市鶴舞中央図書館など、複数の図書館建築を手掛けていた実績があります。総工費約3億7千万円をかけ、1983年3月に図書館の建物が完成しました。
開館後
1983年5月、
岩倉市図書館は公民館の敷地内に開館しました。開館当初からコンピュータによる蔵書管理と貸出システムを導入し、当時としては先進的な図書館でした。1985年の『
岩倉市史』では、館外利用を重視した設計やコンピュータ導入などから、「尾北随一の施設」と評されています。
当初、学習スペースは設けられていませんでしたが、利用者の増加に伴い、視聴覚室を自習室として開放するなどの対応を行いました。また、駐車場不足の解消のため、1986年には3階部分を増築し、郷土資料室を設置しました。その後、1994年に館内整理日を変更、1996年には祝日も開館するようになり、1997年には広域貸出を開始しています。
2002年には開館時間を延長し、2003年には尾張北部広域行政圏の住民への広域貸出を開始しました。同年には、
岩倉市立学校図書館とのネットワーク化を行い、学校図書の購入と管理も図書館で行うようになりました。2004年には
ブックスタート事業を試験的に開始し、2006年にはウェブサイトを開設してインターネット蔵書検索サービスを開始しました。2017年には毎週月曜日の休館日を廃止し、毎日開館するようになりました。
特色
ボランティア
図書館運営には、ボランティアの協力も得ています。
イベント
図書館では、様々なイベントを開催しています。
文庫
岩倉市図書館では、複数の文庫を設置しています。
利用案内
一般書の書架は
日本十進分類法(NDC)を採用していますが、地域資料の書架は
愛知県郷土資料分類表を用いています。子ども向けの絵本コーナーでは、季節ごとに特集が組まれます。貸出中の資料の予約や、図書館にない資料のリクエストも可能です。館内には、インターネット利用のためのパソコンが設置されており、現行法規や官報、
中日新聞のデータベースなどを利用できます。図書館にはリサイクルコーナーがあり、不要になった本や寄贈された本を再利用しています。また、図書館の他、市役所や生涯学習センターにも返却用のブックポストが設置されています。
広域貸出
2003年より、尾張北部広域行政圏の5市2町の住民を対象とした広域貸出を開始しました。これにより、圏内の図書館の蔵書を相互に利用できる環境が整備されました。
脚注
参考文献
岩倉市史編集委員会『岩倉市史 中巻』岩倉市、1985年。
岩倉市史編集委員会『
岩倉市史 現代』
岩倉市、2006年。
岩倉市教育委員会『平成25年度 岩倉市の教育』岩倉市、2013年。
岩倉市総務部企画財政課『いわくらの統計 平成28年版』
岩倉市、2016年。
岩倉市図書館『岩倉市図書館概要 平成15年度版』岩倉市図書館、2003年。
関連項目
愛知県の図書館一覧
外部リンク
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公式ウェブサイト