岩崎琢弥

岩崎琢弥（いわさき たくや）は、1928年11月29日に生まれ、日本の経済界で重要な役割を果たした経営者です。特に、日興証券（現：SMBC日興証券）の社長としての経歴が広く知られています。

北海道小樽市で生を受けた岩崎氏は、旧制松本高等学校文科を経て、1954年に東京大学法学部政治学科を卒業しました。同年、彼は日興証券に入社し、そのキャリアをスタートさせました。

入社後、岩崎氏は着実に昇進を重ね、1979年12月に取締役に就任しました。その後、1981年9月に常務、1984年11月には専務へと昇進し、その卓越した経営手腕を発揮しました。1985年11月には副社長に就任し、翌年の1986年12月にはついに社長の座に就きました。

日興証券の社長として、岩崎氏は企業の成長に大きく貢献しましたが、同時に厳しい局面にも直面しました。大口投資家への損失補填問題が発生し、その責任を取る形で社長を辞任することとなりました。しかし、彼の会社への貢献はそれだけに留まらず、1991年6月には副会長に退き、1996年6月には会長に就任しました。

その後、1997年10月からは顧問として、日興証券の経営を支え続けました。さらに、2000年6月からはコナミ株式会社の取締役も務めるなど、その活動は多岐に渡りました。

岩崎氏の経歴の中で特筆すべきは、旧制松本高等学校時代にサッカー部に所属していたことです。この経験が、後の日興證券女子サッカー部「ドリームレディース」の設立へと繋がりました。社長時代の1990年、彼はこの女子サッカーチームの結成を主導し、スポーツ振興にも貢献しました。

岩崎琢弥氏は、日興証券の経営者として、またスポーツ振興にも貢献した人物として、日本の経済史、スポーツ史にその名を刻んでいます。

参考文献

* 興信データ株式會社『人事興信録 第42版 上』興信データ、2003年。

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