岩手日報

岩手日報とは

岩手日報（いわてにっぽう）は、岩手県を基盤にした株式会社岩手日報社が発行する日刊新聞です。現在、発行部数は約17万部であり、岩手県内ではシェア1位を誇っています。新聞は盛岡市に本社を置き、県内をはじめ、八戸市や気仙沼市などにも配信されています。県内では事実上の「県紙」として幅広く購読されており、特に家庭や職場での支持が厚いです。

取材・配布体制

岩手日報は、県庁所在地である盛岡市を本拠地に置き、岩手県内を主な販売エリアとしつつ、青森県や宮城県の一部にも取材・配布しています。また、県内の記者クラブにも加盟しており、岩手県政記者クラブや岩手県警記者クラブ等といった各クラブとの連携を深めています。

雑誌や支社

運営に関連する刊行物には、文芸雑誌「北の文学」があり、広範な文化的貢献も行っています。岩手日報社は本社のほか、東京、大阪、仙台、一関に支社を持ち、さまざまな地域における情報提供にも力を入れています。さらに、各地に支局を設置し、地域の声を反映した情報発信を目指しています。

新聞の構成

新聞は「総合」「国際」「経済」「オピニオン」「スポーツ」「文化」「生活」など、さまざまな面で構成され、記事が掲載されています。特に地域ニュースには重点が置かれており、重要な政経関連のニュースは「総合」面で取り扱われる一方、地域の催しや出来事に関する情報は「地域」面を通じて発信されています。さらに、主要コーナーには一面コラム「風土計」や「自治体のイベント紹介」などがあります。震災以降は、「一歩一歩ともに」というフレーズが一面下部に掲げられ、地域の復興に向けた取り組みを示しています。

夕刊の休刊

2010年6月に夕刊の発行を休止し、翌7月からは朝刊のみの発行に移行しました。この変更は、景気の低迷やインターネットの普及など、広告収入の減少が背景にあります。夕刊に掲載されていた記事や情報は朝刊に統合され、より充実した内容が提供されています。

テレビ・ラジオ欄

岩手日報の最終面には、県内各局のテレビ番組表が掲載されています。IBC岩手放送を始め、地元のテレビ局の情報が網羅されており、多くの県民にとって便利な情報源となっています。

個人向け記念号外サービス

2010年から始まった個人向け記念号外サービス「IWATTE」は、お祝い事をニュース形式で発行する独特なサービスです。これにより、結婚や誕生日などの特別な日を記念したオメデトウ号外を作成でき、個人の思い出や地域密着のイベントを振り返る機会を提供しています。このサービスは、カンヌライオンズ2011メディア部門で金賞を受賞した実績があります。

歴史・沿革

歴史をさかのぼると、岩手日報は1897年からの発行が始まりました。今日の岩手日報社は、1938年に旧新聞社から独立した形で設立され、以来地域に密着した報道を続けています。近年には、震災関連の報道や広告企画で数々の賞を受賞し、地域貢献や情報発信において重要な役割を果たしています。

このように、岩手日報は地域づくりに寄与しながら、多様な情報を届け続けており、今後もその存在は地域社会にとって欠かせないものとなっています。

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