岩手県交通巣子車庫

岩手県交通巣子車庫について

岩手県交通巣子車庫は、岩手県滝沢市に所在する、岩手県交通滝沢営業所のバス分車庫です。この車庫は、滝沢市巣子地区を起点とする路線を主に担当しています。特徴的なのは、岩手県交通内で唯一、「所管路線を持つ分車庫」であるという点です。

車両と職員の配置

配置される車両の車籍や職員の所属は、滝沢営業所に一括して管理されています。運転士は、日々の勤務スケジュールに応じて、日替わりで各路線に配置されるため、特定の運転士が常駐しているわけではありません。これは、一般的に「支所」と呼ばれる、車両や運転士を含む職員が固定される組織とは異なる点です。

所在地

〒020-0611 岩手県滝沢市巣子877番地4

歴史

旧車庫時代
かつて、現在の滝沢市役所東部出張所（勤労青少年ホーム）の隣接地に、前身となる車庫が存在していました。当時は、単なる転回場として機能しており、停留所名称も現在と同じ「巣子車庫」でした。
現車庫設置時
現在の巣子車庫が設置された当初、停留所名は「北巣子」でした。
停留所名の変遷
その後、停留所名の改称が行われ、「北巣子」が現在の「巣子車庫」に、「旧巣子車庫」が「葉の木沢」に変更されました。さらに、滝沢村役場東部出張所（勤労青少年ホーム）の設置に伴い、停留所名は「東部出張所前」に再度変更されました。

管轄路線

巣子車庫が担当する主な路線は以下の通りです。

厨川中央線
251系統：（岩手県立大学 - ）巣子車庫 - 富士見団地 - 巣子 - 厨川駅前 - 上堂 - 館坂橋 - 夕顔瀬橋 - 盛岡駅前 - 大通三丁目 - 盛岡バスセンター（ - 茶畑・中野一丁目）
252系統：（岩手県立大学 - ）巣子車庫 - 富士見団地 - 巣子 - 厨川駅前 - 上堂 - 館坂橋 - 夕顔瀬橋 - 盛岡駅前 - 菜園川徳前 - 盛岡バスセンター（ → 茶畑・中野一丁目）
盛岡バスセンター - 茶畑（中野一丁目）間は、ラケット型循環運行です。中ノ橋通二丁目→茶畑十文字を経由する乗車も可能ですが、平日のみの運行となります。土・日・祝日は全便盛岡バスセンター止まりです。
252系統は平日のみ運行。
岩手県立大学始発便は、全便巣子車庫には停車しません。

過去の管轄路線（移管・廃止）

過去には、以下の路線も巣子車庫が管轄していましたが、滝沢営業所への移管や廃止が行われています。

滝沢営業所へ移管された路線
255・256系統：みたけ中央線
260系統：みたけ東線
258・259系統：みたけ天昌寺線（2006年3月廃止）
これらの路線は、滝沢営業所の移転に伴い、回送距離短縮のため滝沢営業所へ移管されました。
廃止された路線
巣子地域循環バス（2007年3月31日廃止）
巣子循環線（2015年4月5日系統変更）
厨川中央線253系統（2006年12月8日廃止）
巣子滝沢線261系統（2006年4月1日「巣子イオン盛岡SC線」に改編）
巣子イオンモール盛岡線（2011年4月3日一部区間廃止・滝沢営業所へ移管）
滝沢駅・盛岡大学線270系統（2023年3月31日廃止）
巣子箱清水線229系統（2024年3月29日廃止）
巣子県立大学線（2024年3月5日廃止）
* 滝沢駅・県立大学線270系統（2024年3月5日廃止）

これらの路線廃止や移管は、利用状況の変化や運行効率化のために行われました。特に、巣子循環線は他路線で使用されていた車両の合間を縫って運行されていました。

特記事項

巣子車庫は、その特殊な運用形態から、岩手県交通の他の営業所や車庫とは異なる特徴を持っています。路線を持つ分車庫としての役割や、過去の路線変更、廃止などを知ることで、地域のバス交通の歴史を垣間見ることができます。

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