岩手県立種市高等学校

岩手県立種市高等学校

岩手県九戸郡洋野町種市に位置する岩手県立種市高等学校は、地域に根ざした公立高等学校です。特に海洋開発科における実践的な教育と、愛唱歌「南部ダイバー」の伝承で知られています。

設置学科

普通科: 定員は40名。2年次より、就職を目指すAコースと進学を目指すBコースに分かれます。Aコースでは商業科目を重点的に学び、高い就職率を誇ります。Bコースからは、毎年国公立大学への進学者が出ています。
海洋開発科: 定員は40名。65年以上の歴史を持ち、南部もぐり独特のヘルメット式潜水や土木技術を習得します。卒業生のおよそ9割が潜水士の資格を取得し、港湾整備や防波堤建設などの分野で活躍しています。国内の潜水士の4～5人に1人が種市高校の出身というデータもあります。

沿革

1948年: 岩手県立久慈農林高等学校の種市分校として開校。
1949年: 本校の統合に伴い、岩手県立久慈高等学校種市分校に改称。
1957年: 海洋開発科で、南部もぐりの愛唱歌「南部ダイバー」の作詞・作曲を安藤睦夫氏に依頼。
1970年: 岩手県立種市高等学校として独立。
2016年: 日本の潜水技術の先駆者である増田萬吉氏の孫、増田平氏よりヘルメット式潜水器が寄贈。
2018年: 日本潜水協会や海洋土木関連企業・団体の支援により生徒寮が整備。県により海中潜水用実習船が新造。

南部ダイバー

「南部ダイバー」は、種市高校海洋開発科で歌い継がれている愛唱歌です。南部もぐりの作業の様子や心情を歌ったもので、海洋開発科の生徒にとって重要な文化となっています。NHK連続テレビ小説「あまちゃん」で紹介されたことをきっかけに、再び注目を集めました。

アクセス

* JR八戸線 平内駅より徒歩約13分

周辺情報

種市高校の周辺は、豊かな自然に囲まれています。近隣には、太平洋の荒波が打ち寄せる海岸線や、新鮮な魚介類が味わえる漁港などがあります。生徒たちは、これらの地域資源を活用した学習活動にも取り組んでいます。

まとめ

岩手県立種市高等学校は、普通科と海洋開発科という特色ある学科を擁し、地域社会に貢献できる人材育成を目指しています。特に海洋開発科では、伝統的な潜水技術の継承と、最新の知識・技術の習得を通して、海洋分野のスペシャリストを育成しています。「南部ダイバー」の精神を受け継ぎ、海を舞台に活躍する卒業生を数多く輩出しています。

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