岩手石蔵

岩手石蔵：明治を生きた長寿の男性

岩手石蔵（いわて いしぞう）は、文久3年11月6日（1863年12月16日）に生まれ、昭和45年（1970年）1月26日に106歳で亡くなった男性です。彼は、1969年に男性長寿日本一となりました。

生涯

岩手石蔵は、京都府久美浜町（現在の京丹後市）で生まれました。農家に育ち、20歳で結婚。農業を営む傍ら、生糸の仲買業も行っていました。3男1女に恵まれましたが、うち2人の息子は1967年までに亡くなっています。1967年時点では、4人の孫と4人の曾孫がいました。

妻は80歳で亡くなり、その後は次男、孫一家と暮らしていました。耳はやや遠かったものの、体は丈夫で、テレビや新聞を楽しんでいたそうです。ほぼ毎日入浴し、時々晩酌もしていました。

長寿の秘訣

岩手石蔵の祖母も95歳まで生きたそうで、長寿の家系でした。本人は、くよくよしないことを長寿の秘訣に挙げていました。ストレスを溜めずに、穏やかな生活を送ることが長生きの秘訣だったのかもしれません。

国内男性最高齢

1969年5月、岩手県の中村重兵衛の死去に伴い、岩手石蔵は105歳で国内男性最高齢となりました。ただし、中村重兵衛の記録はGRG（Gerontology Research Group）によって認定されていなかったため、GRGの記録上では、1968年4月の津江市作の死去後、104歳で最高齢となっていたことになります。同年9月には、厚生省（現在の厚生労働省）によって男性長寿1位として発表されました。

死去

1970年1月26日、岩手石蔵は老衰のため、久美浜町の自宅で106歳で亡くなりました。彼の死後、高田栄作が国内男性最高齢となりました。

岩手石蔵は、明治から昭和にかけての激動の時代を生き抜き、家族に囲まれて天寿を全うしました。彼の生き方は、私たちに長寿の秘訣を教えてくれるとともに、家族の温かさの大切さを教えてくれます。

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