岩手21赤べこ野球軍団

岩手21赤べこ野球軍団の概要

岩手21赤べこ野球軍団は、岩手県紫波郡矢巾町を本拠地とし、日本野球連盟に所属していた野球クラブチームです。2007年に解散するまでの短い歴史の中で、地域の野球愛好者に根ざした活動を行っていました。本チームの名称は、地元の郷土玩具である赤べこに由来し、地域の文化を大切にしていたことが特色です。

チーム結成の背景

このチームの設立は、2004年に東北アカデミーリーグ構想が発表されたことがきっかけでした。岩手県側はこの構想に参加する意向を示し、チーム設立へと向けて準備を進めました。当初、選手の選抜セレクションも行われ、チーム名は『カウボーイズ岩手21』と決定していました。しかし、リーグ設立を主導する宮城県側の準備が遅れたため、最終的にはこの構想から離脱することになりました。

2006年3月31日には、日本野球連盟にクラブチームとして登録し、新たに『岩手21赤べこ野球軍団』と名乗ることになりました。監督には地元出身の元プロ野球選手、木立章成が就任し、選手たちはアメリカ独立リーグや他の社会人野球チームから集まりました。

初年度の活躍

社会人野球としての初年度、2006年は非常に充実した内容でした。彼らは、その年の第77回都市対抗野球大会の岩手県予選を圧倒的な強さで突破し、全日本クラブ野球選手権大会本大会への出場権も得ることができました。しかし、都市対抗の東北2次予選では、後に優勝したTDKに2－1で辛勝し、そこからの代表決定戦で2連敗を喫することになります。このため、初年度の都市対抗本大会出場は残念ながら実現しませんでしたが、その後もエース選手たちはTDKの補強として都市対抗に出場するなど、名の知れた選手たちを輩出しました。

活動の終焉と解散

2007年には、7月8日に第78回都市対抗野球大会への出場権を獲得し、岩手県チームとしては20年ぶりの快挙を達成します。初戦では四国銀行に延長10回で敗北するも、出場自体が地域にとって意義深いものでした。しかし、同年10月には資金難が理由で休部に追い込まれ、選手数も減少。地元企業からの存続支援の試みもありましたが、結果的に2007年12月には廃部届を提出し解散となりました。

歴代監督と選手の紹介

歴代の総監督には、村松孝彦（最初期のみ）、宇梶剛士（2007年3月 - 2007年12月）が名を連ねました。監督には木立章成、羽生田忠克、平良和一郎がそれぞれ任命されました。また、チームには元プロ野球選手も多く在籍し、特に木立章成と羽生田忠克はそれぞれ阪神タイガースと西武ライオンズ出身の監督として知られています。

このように、岩手21赤べこ野球軍団は短い存続期間ではあったものの、地域に愛され、一時期ではありますが記憶に残る存在となりました。

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