岩本康志
岩本 康志（いわもと やすし）
岩本康志は1961年9月20日に生まれた日本の経済学者であり、東京大学大学院経済学研究科の教授を務めています。専門分野は公共経済学で、経済学博士号を1991年に大阪大学から取得しました。彼の研究は、経済政策と人々の貯蓄・投資行動の関係を深く探求しており、経済学の発展に寄与しています。
略歴
岩本は高知県で生まれ育ち、1984年には京都大学の経済学部を卒業しました。その後、大阪大学大学院経済学研究科に進学し、1986年に博士前期課程を修了しましたが、博士後期課程には進学せず、1991年に同大学より経済学博士の学位を取得しました。学位論文では「貯蓄・投資行動と経済政策」について論じています。
初期のキャリアとしては、大阪大学の社会経済研究所に助手として勤務し、その後、同大学経済学部の講師となりました。1991年からは京都大学経済研究所の助教授を経て、2002年には一橋大学大学院経済学研究科の教授に就任しました。2005年には東京大学大学院経済学研究科及び公共政策大学院の教授として、現在に至ります。
著書と研究
岩本は多くの著書や研究論文を発表しています。共著としては、
- - 『金融機能と規制の経済学』（共著：齊藤誠、前多康男、渡辺努、東洋経済新報社、2001年）
- - 『経済政策とマクロ経済学―改革への新しい提言―』（共著：大竹文雄、齊藤誠、二神孝一、日本経済新聞社、1999年）
また、編著として『社会福祉と家族の経済学』（東洋経済新報社、2001年）や、監訳書として『アセモグル／レイブソン／リスト ミクロ経済学』（監訳：ダロン・アセモグル、デヴィッド・レイブソン、ジョン・リスト、岩本康志、岩本千晴訳、東洋経済新報社、2020年）なども挙げられます。これらの著作は、経済学の理論だけでなく、実務への応用など幅広い視点からの考察がなされています。
受賞歴
岩本はその業績が評価され、いくつかの賞を受賞しています。特に、日本経済学会の石川賞（2008年）や日経・経済図書文化賞（2017年）などが挙げられます。特に後者は、著書『健康政策の経済分析』（東京大学出版会）が評価されたものです。
研究活動と影響
岩本康志の研究は、公共政策や経済政策が個人や社会に与える影響を解明し、政策決定者にとって重要なインサイトを提供しています。彼の専門知識は、広範な分野にわたる経済問題を理解するのに役立つだけでなく、学生や同僚への指導を通じて次世代の経済学者の育成にも貢献しています。学問に対する取り組みと情熱は、多くの人々に影響を与え続けています。
外部リンク
岩本康志は、経済学の分野で卓越した専門家としての地位を築いており、その研究と教育の活動は日本国内外で高く評価されています。
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