岩本義行

岩本義行のプロフィールと経歴

基本情報

岩本義行（いわもと よしゆき、1912年3月11日 - 2008年9月26日）は、日本のプロ野球選手であり、外野手としてリーダーシップを発揮した指導者でもあります。広島県三次市出身で、宿命的な野球人と呼ばれました。特に「元祖神主打法」や「初代トリプルスリー」の名で知られ、その打撃スタイルと成績は、彼を日本の野球界において特異な存在にしました。また、彼の弟はプロ野球の南海で投手及び審判を務めた岩本信一で、さらには女優の遠野舞子が孫の一人でもあります。

学生時代

中等教育を受けた岩本は、旧制三次中学からの転校生で、広陵中学（現：広陵高校）で野球に情熱を注ぎました。特に、彼の異名「山陽ベーブ」はその実力を物語ります。中学校時代から、彼は強豪校との試合でしばしば目立った活躍を見せ、特に乱闘試合のエピソードは彼の記憶に深く刻まれています。その後、1931年の全国中等学校優勝野球大会に出場し、高校時代にはすでにその名を広めました。

大学・社会人時代

岩本は1934年に明治大学に進学し、そこで彼の打撃スタイルは発展を遂げます。特に「神主打法」という独自のスタイルが形成されたのはこの時期で、この打法は打撃の神髄にもなりました。卒業後は、大同電力で勤務しながらも野球を続け、東京倶楽部での活躍が目を引きました。1938年には南海軍が設立され、岩本はこのチームの初代選手として活動します。

戦前プロ時代

南海軍の初代主将として任命された岩本は、オープン戦の途中で兵役の召集を受けるものの、その後も戦時中に野球を続け、その実力を証明しました。1945年には広島にて原爆が投下された際、奇しくもその現場にいた経験や、戦後の復興活動にも力を尽くしました。

松竹・大洋時代

1949年に大陽ロビンスとしての再スタートを切り、松竹ロビンス時代には特に戦力の柱として活躍しました。1950年には、誕生日に満塁本塁打を放ち、トリプルスリーを達成したことが大きな話題となりました。また、1951年には1試合4本塁打という記録も樹立し、彼の名が広く知られることに。

引退後

1954年に一時的に引退するものの、プロ野球界に復帰し、さらなる記録を塗り替える活躍を続けました。晩年には故郷の三次での生活を送り、地域の子供たちに野球を教えるなど、彼の人柄と野球への情熱が残されていきました。最終的に2008年に急性心不全で逝去するまで、96年の生涯を全うしました。

偉業と功績

岩本義行はその打撃技術のみならず、リーダーシップ、闘志、そしてユニークなエピソードを通じて、多くの選手やファンに影響を与え続けました。彼の名は日本の野球界に刻まれ、多くの後進に影響を与え続けています。

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