岩村町本通り

岩村町本通り：歴史と文化が息づく城下町の町並み

岩村町本通りは、岐阜県恵那市岩村町の中心部に位置し、安土桃山時代から江戸時代にかけて形成された歴史的な町並みです。1998年には重要伝統的建造物群保存地区に選定され、その美しい景観と歴史的価値が認められています。東西約1.3kmにわたる細長い地区には、江戸時代の城下町としての面影を今に残す建物が数多く残されており、訪れる人々を魅了しています。

歴史

岩村町は、江戸時代には岩村藩三万石の城下町として繁栄しました。本通り沿いには、当時の商家や武家屋敷などが立ち並び、活気あふれる様子が偲ばれます。明治維新以降も、新しい建物が建てられましたが、古い町並みと調和し、独特の景観を形成しています。

特色

本通りのほぼ中央にある桝形（下町升形）を境に、東側と西側で町並みの様子が異なります。東側は、旧城下町の商家町だった地区で、江戸時代の建物が多く残っています。これらの建物は、二階部分が低い「厨子二階」と呼ばれる造りのものが多く、格子や出格子、桟瓦葺きなどの特徴が見られます。中には、なまこ壁や武者窓を備えた建物もあり、多様な意匠が楽しめます。西側は、明治維新以降に形成された地区で、家屋は二階を当初から居室とする軒の高い造りとなっています。

みどころ

岩村町本通りには、数多くの見どころがあります。

土佐屋「工芸の館」: 安永7年（1780年）に建築された商家で、恵那市指定文化財となっています。現在は、工芸品を展示する施設として公開されています。
江戸城下町の館 勝川家（勝川家住宅）: 江戸時代後期の町屋建築で、土蔵など5棟が恵那市指定文化財となっています。
木村邸（木村家住宅）: 寛政年間（1789年～1801年）の町屋建築で、主屋や書院など3棟が恵那市指定文化財となっています。
浅見家住宅: 江戸時代末期建築の商家で、主屋・本蔵・土蔵・長屋門の4棟が恵那市指定文化財となっています。
岩村藩鉄砲鍛冶加納家: 文化11年（1814年）に建築された鉄砲鍛冶の家で、恵那市指定文化財となっています。
柴田家（いわむら美術の館）
上町まちなか交流館
天正疎水
松浦軒本店: 寛政8年（1796年）創業のカステラ製造販売店。
松浦軒本舗: 1882年（明治15年）創業のカステラ製造販売店。
かんからや: こし餡・きな粉・ゴマの餅の製造販売店。
岩村醸造: 1787年（天明7年）創業の酒造メーカー。

これらの建物は、それぞれに歴史と文化が息づいており、見学することで当時の生活や文化に触れることができます。

アクセス

車: 中央自動車道恵那インターチェンジから国道257号線で南へ約20分。
鉄道: 明知鉄道岩村駅から徒歩10分。

まとめ

岩村町本通りは、歴史的な町並みと豊かな自然が調和した、魅力あふれる観光地です。江戸時代の城下町の面影を今に残す建物や、美しい自然景観を楽しみながら、歴史と文化に触れる旅を体験してみてはいかがでしょうか。

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