岩村町

岩村町（いわむらちょう）

概要

岩村町は、かつて岐阜県恵那郡に存在した町です。2004年10月25日に周辺の市町村と合併し、恵那市となりました。現在は、恵那市の一地区としてその名を残しています。

地理

岩村町は、岐阜県の南東端、愛知県と長野県にも近い場所に位置しています。美濃三河高原の一部を形成しており、平均標高は約500mです。夏は比較的涼しいですが、冬は乾燥し寒さが厳しい地域です。町域は山々に囲まれた盆地で、その約65%を山林が占めています。

町内には、木曽川の支流である岩村川、飯羽間川、富田川が北へと流れています。岩村町は、歴史的な経緯から「岩村」、「飯羽間」、「富田」の3つの地区に分かれています。

山:
三森山
水晶山

河川:
岩村川
飯羽間川
富田川

湖沼:
阿木川湖

隣接していた自治体:
恵那市
中津川市
恵那郡 上矢作[[町]]、山岡[[町]]

大字・字

岩村町は、以下の大字と字から構成されています。

大字: 岩村
字: 城山、大路、後田、坂下、殿町、矢坪、本町、新町、鹽坪、定京、裏山、一色、上廣表、下廣表、高松、築出、丸山、桑原、山上、相原、若宮、矢田、鷹ぞうり、西町、打越、梨の木、瀧頭、林、平井戸、大将陣、新市場、中溝、東分根、大根洞、上屋後、梶ケ平、下屋敷、新柱、杉本、蕨平、大通寺、杉ケ澤、領家、菅沼
大字: 飯羽間
字: 大見屋洞、小見屋洞、飯塚、永洞、大平、高洞、西川、栃洞、恵立、大下洞、森下、市場田、信寺洞、上山の田、山の田、中屋、下駒ケ洞、柳ケ坪、前田、欠の下、柳の本、向ひ田、向ひ畑、大洞、坂下、根平、洞田、上根、上菜種、石佛、塔ケ根、上田、下尾先、上尾先、駒ケ洞、小箸原、中根、平畑、寺屋敷、半の木、蔵屋敷、松割、大坪、小坪、下小坪、極楽寺、土取、川前、箕輪、八本木、光學、分根、樫植、嶋田、與十郎分、廣見、蔵前、鳥屋場、上平、中平、下平、山脇、飯留口、飯留、湯平、小屋ケ根、上小澤、小澤、小澤山、上八木、高松、堤下、立野
大字: 富田
字: 水晶山、水晶山下、鈴ケ根、下り松、茶畑裏、茶畑、三學、三學裏、上野山、若宮前、平岩、〇ケ洞、林下、赤羽根、中野洞、大槇、熊洞、跡見坂、天神山、天神洞、新市場、柳下、分根、新建、長田向、吉田川、経塚、四ツ谷、梨の木、梅昌庵、仲側、鷹匠、吉原、宮前、上石田、芝原、申堂、九左、傳右屋敷、大洞、七蔵、漆洞、杉洞、庄の脇、鳥屋場、分井、楮洞、寥外道、西側、郷中、宮脇、仲田、石田、天神下、堀田、坂下、打杭、沖の下、上田中、櫻本、佐婆下、木曾洞、上の平、向田、下田中、花沖、札之辻、鐘鋳所、古市場、長田、垣外戸、満場、脇の下、島原、畑中、土井脇、清水、上井原、高橋、新田、栗山、廣田、砂田、猫田洞

歴史

中近世

平安時代には、美濃国遠山荘の一部でした。
平安時代末期には、加藤景廉が源頼朝から遠山荘を与えられ、地頭となります。
鎌倉時代初期には、加藤景廉の嫡子である景朝が遠山景朝と名乗り、遠山氏の初代となり、岩村城を築城しました。これにより、岩村は遠山氏の本拠地となりました。
南北朝時代には、富田村に遠山氏の菩提寺として大圓寺が創建されました。
戦国時代には、武田軍の侵攻により遠山氏が敗れ、飯羽間城や大圓寺などが焼失しました。当時の岩村城主は既に亡くなっており、織田信長の叔母であるおつやの方が女城主を務めていましたが、武田軍に降伏し、秋山虎繁と政略結婚しました。その後、織田信長が岩村城を攻め、おつやの方と秋山虎繁は処刑されました。
江戸時代には、岩村藩領として城下[[町]]が栄えました。

近現代

1871年（明治4年）の廃藩置県により、岩村県が設置されましたが、その後岐阜県に編入されました。
1889年（明治22年）に町村制が施行され、恵那郡に岩村町、飯羽間村、富田村が成立しました。
1897年（明治30年）に飯羽間村と富田村が合併し、本郷村となりました。
1954年（昭和29年）には、岩村町が本郷村を編入しました。
2004年（平成16年）に、旧恵那市、岩村町、山岡[[町]]、明智町、串原村、上矢作[[町]]が合併し、新恵那市が発足しました。

行政

歴代町長

伊藤謙蔵（1954年10月 - 1978年10月）
深萱泰一郎（1978年10月 - 1990年10月）
山上哲司（1990年10月 - 2004年10月）

経済

商業や工業が中心ですが、観光業にも力を入れています。

教育

小学校

岩村町立岩邑小学校

中学校

岩村町立岩邑中学校

高等学校

岐阜県立岩村高等学校

廃校となった小中学校

岩村町立大成小学校（1962年廃校）

交通

鉄道

明知鉄道
明知線：飯羽間駅 - 岩村駅
合併後の2008年に、旧町域内に極楽駅が新設されました。
かつて岩村電気軌道が1906年から1935年まで存在しました。

道路

一般国道
国道257号
国道363号
国道418号
一般県道
岐阜県道406号久保原阿木線
岐阜県道416号岩村停車場線

名所・旧跡・観光スポット

岩村城址 - 日本百名城の一つで、備中松山城や高取城と並ぶ日本三大山城として知られています。岐阜県指定史跡です。
岩村町本通り - 重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。美しい日本の歴史的風土100選にも選ばれた城下[[町]]の町並みが残っています。2018年にはNHK連続テレビ小説「半分、青い。」のロケ地となりました。
富田地区の日本一の農村景観 - 1998年に美しい日本のむら景観コンテストで農林水産大臣賞を受賞しました。
阿木川ダム
石室千体仏
巖邑天満宮
岩村劇場

寺院

岩村町
盛巌寺 - 曹洞宗
清楽寺 - 曹洞宗
妙法寺 - 日蓮宗
浄光寺 - 真宗大谷派
隆崇院 - 浄土宗

岩村町富田
東光院 - 臨済宗妙心寺派

岩村町飯羽間
徳祥寺 - 臨済宗妙心寺派

神社

武並神社
巖邨神社（岩村神社）
八幡神社

文化

祭事・催事

岩村神社夏祭り
武並神社・八幡神社秋祭り神輿渡御行列

名産品

菊ごぼう
カステラ
かんから餅
岩村醸造 - 主要銘柄は「女城主」
菊芋味噌漬・粕漬

著名な出身者

佐藤一斎 - 儒学者
下田歌子 - 教育者。実践女子学園創始者
三好学 - 植物学者。「日本の近代植物学の祖」とされる。桜と花菖蒲の研究者。天然記念物制度の提唱者
浅見与一右衛門 - 衆議院議員
大島健一 - 陸軍大臣
大島浩 - 駐独大使

脚注

岐阜県の廃止市町村一覧
恵那市の地名

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