岩橋勝

岩橋 勝について

岩橋勝（いわはし まさる、1941年生まれ）は、日本の著名な経済学者であり、日本経済史の研究において多大な功績を残しています。彼は大阪大学で経済学博士の学位を取得し、松山大学の名誉教授として活躍しました。

生い立ちと教育背景

岩橋は愛知県名古屋市に生まれ、瀬戸市で育ちました。1964年には滋賀大学の経済学部を卒業し、その後、大阪大学の大学院で経済学研究科の博士課程に進みました。1967年には同課程を中途退学しましたが、その後1983年に『近世日本物価史の研究』を著し、経済学の博士号を取得しました。

職歴

彼の職業人生は、大阪大学で助手を務めた後、松山商科大学（現・松山大学）で専任講師及び助教授として活躍しました。最終的には松山大学教授として長年在職し、2012年に定年を迎えました。その後、名誉教授の称号を授与されました。また、関西大学経済・政治研究所で非常勤研究員としても活動を続けています。

研究分野と業績

岩橋の研究は主に近世日本の経済史に焦点を当てています。その成果は国内外で高く評価されており、2020年には『近世貨幣と経済発展』によって徳川賞を受賞しました。また、2023年には日本学士院賞を受賞し、彼の学術的な貢献が正式に認められました。

主な著書

岩橋勝の著作は多岐にわたり、特に以下の作品が注目されています：

• - 『近世日本物価史の研究 近世米価の構造と変動』（1981年、大原新生社）
• - 『ビジュアル日本のお金の歴史 江戸時代』（2015年、ゆまに書房）
• - 『近世貨幣と経済発展』（2019年、名古屋大学出版会）
• - 『貨幣の統合と多様性のダイナミズム』（編著、2021年、晃洋書房）

さらに、岩橋は翻訳者としても活動しており、ジェームズ・I・ナカムラによる『日本の経済発展と農業』を、日本語に翻訳しました。この作品は、宮本又次監訳、及び水原正享、宮本又郎との共訳にて、1968年に東洋経済新報社から出版されています。

総括

岩橋勝は経済学の分野における重要な研究者であり、日本経済史の研究において確固たる地位を築いてきました。彼の研究と著作は、多くの学生や研究者に影響を与え続けており、その知見は経済学の発展にも寄与しています。今後も彼の業績が評価され、さらなる研究が進展することが期待されています。

もう一度検索