岩渕健輔

岩渕健輔：日本のラグビー界を牽引する指導者

岩渕健輔氏は、1975年生まれの元ラグビー選手であり、現在は日本ラグビーフットボール協会の専務理事を務める、日本のラグビー界を代表する人物の一人です。選手時代から指導者時代、そして協会役員時代と、常に日本のラグビー界の発展に貢献し続けてきました。

青山学院から世界へ

岩渕氏は、青山学院初等部3年生からラグビーを始めます。青山学院中等部、高等部、そして青山学院大学国際政治経済学部へと進学し、恵まれた環境の中で着実にラグビーのスキルを磨いていきました。1997年、第2回パシフィック・リム選手権の香港代表戦で日本代表として初キャップを獲得。華々しい国際舞台へのデビューを果たします。

選手としてのキャリアと海外挑戦

1998年、神戸製鋼に入社。その傍ら、ケンブリッジ大学社会政治学部へ留学し、学業とラグビーの両立に挑戦します。1999年には、第4回ワールドカップ1999の日本代表メンバーに選出されましたが、出場機会は得られませんでした。しかし、同年、ケンブリッジ大学在学中にオックスフォード大学との定期戦で出場し、「ブルー」の称号を得るなど、大学ラグビーでも活躍しました。

ケンブリッジ大学卒業後、神戸製鋼を退社し、2000年8月にはイングランド・プレミアシップのサラセンズに入団。日本人として初めてプレミアシップに出場するという偉業を達成します。2001年には、ワールドカップセブンズ2001で7人制日本代表の主将を務めるなど、国際舞台での活躍も続けました。しかし、2002年の釜山アジア大会で左膝靱帯を断裂し、長期離脱を余儀なくされます。

怪我からの復帰後、福岡サニックスブルース、USコロミエ、セコムラガッツと渡り歩き、選手兼任コーチとして指導者としてのキャリアもスタートさせました。2008年には、7人制日本代表の選手兼任コーチに就任。選手としての実績と指導経験を同時に積んでいきます。

日本ラグビー界への貢献

2009年、日本ラグビーフットボール協会ハイパフォーマンスマネージャーに就任。その後、ゼネラルマネージャー（GM）を経て、2017年には男女7人制ラグビーの総監督、15人制女子代表強化委員長に就任します。そして2018年には、男子7人制日本代表ヘッドコーチに就任し、男女7人制の総監督との兼務を務めました。

2019年には、日本ラグビーフットボール協会専務理事に就任。協会の運営に携わるようになり、日本のラグビー界全体を俯瞰する立場となりました。2021年には、ジャパンラグビートップリーグなどの再編に伴うプロラグビー新リーグの立ち上げに向けて、協会の新リーグ法人準備室長も兼務しました。

著述活動

岩渕氏は、選手や指導者としての経験、そして協会役員としての経験を活かし、数々の著書を出版しています。『準備する力』『日本ラグビー論』『変えることが難しいことを変える。』『世界で勝たなければ意味がない』など、ラグビー界のみならず、ビジネスパーソンにも参考になる多くの書籍を世に送り出しました。

まとめ

岩渕健輔氏は、選手として、指導者として、そして協会役員として、日本のラグビー界に多大な貢献を果たしてきた人物です。その経験と知識は、日本のラグビー界の未来を担う若手選手や指導者たちにとって、大きな財産となるでしょう。今後も日本のラグビー界を牽引し、更なる発展に貢献していくことが期待されています。

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