岩渕真也

岩渕真也：閃光の如きKO劇で魅せた元日本スーパーライト級王者

岩渕真也は、埼玉県八潮市出身の元プロボクサー。花咲徳栄高校でボクシングを始め、その才能を開花させた。草加有沢ボクシングジムに所属し、有澤和広トレーナーの指導の下、数々の激戦を繰り広げた。

プロデビューと試練の時

2004年2月にプロデビューを果たすも、連敗スタート。しかし、2005年4月にはデビュー戦の相手である石山翔との再戦で、4回TKO勝利を飾り、プロ初勝利を挙げた。その後も着実にキャリアを重ねていた矢先、2010年にバイク事故に見舞われ、右膝と右手親指に重傷を負う。選手生命の危機に瀕しながらも、不屈の精神でリハビリに励み、見事リングへの復帰を果たした。

「最強後楽園」優勝と日本王座奪取

2011年、「最強後楽園」日本タイトル挑戦権獲得トーナメントに出場。決勝で麻生興一を1回TKOで下し、見事優勝を飾るとともに、最優秀選手賞を受賞した。この勝利で勢いに乗った岩渕は、2012年2月、和宇慶勇二が持つ日本スーパーライト級王座に挑戦し、7回KOで念願の王座奪取に成功。ついに日本チャンピオンの座を手に入れた。

王座防衛と世界への挑戦

初防衛戦では小澤剛に判定勝ち、2度目の防衛戦では元王者の長瀬慎弥を7回KOで下し、その強さを証明した。2013年には、指名挑戦者の細川バレンタインを8回TKOで退け、3度目の防衛に成功。国内での強さを確固たるものとした。同年4月には、WBC世界スーパーライト級8位、OPBF東洋太平洋同級王者の金民旭に挑戦。惜しくも判定負けを喫し、王座獲得はならなかった。

その後

その後も、小川浩一やジムレックス・ハカといった強豪を相手に勝利を重ね、WBO世界スーパーライト級11位にランクインするなど、世界への足がかりを掴んだ。しかし、2014年8月にはOPBF東洋太平洋スーパーライト級王者の小原佳太にTKO負けを喫し、王座獲得はならず。2016年2月には、再びOPBF東洋太平洋スーパーライト級王座決定戦に挑むも、アル・リベラにTKO負けを喫し、王座戴冠はならなかった。

引退とその後

2016年4月、自身のブログで現役引退を発表。同年7月には日本ボクシングコミッションに引退届を提出し、プロボクサーとしてのキャリアに幕を閉じた。2017年11月には、後楽園ホールで引退式が行われ、多くのファンに見送られた。

32戦26勝（22KO）6敗という戦績が示すように、岩渕はKO率の高いアグレッシブなボクシングスタイルで観客を魅了した。特に、その右ストレートは「ロケットパンチ」と称され、多くの対戦相手をマットに沈めてきた。引退後は、ボクシングを通じて培った経験を活かし、後進の育成やボクシングの普及活動に尽力している。

主な獲得タイトル

2011年「最強後楽園」日本タイトル挑戦権獲得トーナメント スーパーライト級 優勝
2011年「最強後楽園」日本タイトル挑戦権獲得トーナメント 最優秀選手賞
第36代 日本スーパーライト級王座（防衛3=返上）

外部リンク

岩渕真也の遊びじゃないから - Ameba Blog
プロボクサー 岩渕真也 (shin8.jp) - Facebook
岩渕真也の戦績 - BoxRec（英語）

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