岩渕香里

岩渕香里（いわぶち かおり）は、1993年4月28日生まれの日本の元スキージャンプ選手です。彼女は、中学時代からその才能を発揮し、2009年3月に国際大会デビューを果たしました。その後、長野県飯山高等学校に進学し、2010年にはコンチネンタルカップで日本人最高位となる16位に入賞しました。

2011-12年シーズンからはワールドカップに本格参戦し、初戦からポイントを獲得、第11戦の蔵王大会では自己最高の7位に入りました。2012年のサマーグランプリでは、2戦終了時点で総合8位に入り、その後の国内戦で高梨沙羅選手を破り優勝するなど、目覚ましい活躍を見せました。しかし、同年9月に遠征先で両膝の前十字靭帯を断裂する重傷を負い、手術とリハビリを余儀なくされました。

2013年7月に復帰を果たし、サマーグランプリにも参戦しました。2013-14年シーズンからは、高梨沙羅、伊藤有希選手に次ぐ日本人3番手として安定した成績を残しました。2016年1月には、TVh杯ジャンプ大会で伊藤有希選手を破り、国内戦では3年4ヶ月ぶりの優勝を飾りました。同年2月には、ワールドカップ第15戦で自己最高の6位入賞を果たしました。

2016年に北野建設に入社し、同社スキー部に所属。以降、サマーグランプリやワールドカップでコンスタントに好成績を残し、3大会連続で世界選手権に出場しました。2018年平昌オリンピックでは、個人12位入賞を果たし、2022年北京オリンピックにも出場しましたが、個人18位に終わりました。

彼女は2022年4月1日に現役引退を発表しましたが、今後も北野建設に残り、別の業務に携わる予定です。岩渕選手の主な競技成績は以下の通りです。

オリンピック

2018年平昌オリンピック（韓国）：個人ノーマルヒル12位
2022年北京オリンピック（中国）：個人ノーマルヒル18位

世界選手権

2015年ファールン大会（スウェーデン）：個人ノーマルヒル36位
2017年ラハティ大会（フィンランド）：個人ノーマルヒル11位
2019年ゼーフェルト大会（オーストリア）：団体ノーマルヒル6位（伊藤有希、岩渕香里、丸山希、高梨沙羅）
2021年オーベルストドルフ大会（ドイツ）：個人ラージヒル29位

ジュニア世界選手権

2010年ヒンターツァルテン大会（ドイツ）：個人失格
2012年エルズルム大会（トルコ）：団体優勝（伊藤有希、山田優梨菜、岩渕香里、高梨沙羅）

ユニバーシアード

2013年トレンティーノ大会（イタリア）：個人ノーマルヒル11位、混合団体ノーマルヒル5位（岩渕香里、小林潤志郎）

ワールドカップ

初出場：2011年12月3日 ノルウェー・リレハンメル大会 - 11位
最高順位：2016年2月19日 フィンランド・ラハティ - 6位

サマーグランプリ

最高順位 5位（2回）、団体2位1回

コンチネンタルカップ

2位2回

国内大会

塩沢ジャンプ大会：第24回女子の部 優勝（2012年）
妙高サマージャンプ大会：第12回女子の部 優勝（2012年）
全日本学生スキー選手権大会ノルディックスキー・スペシャルジャンプ：第88回、第89回 女子2部 優勝（2014年、2015年）
* TVh杯ジャンプ大会：女子の部 優勝（2016年）

岩渕香里選手は、数々の国際大会や国内大会で好成績を収め、日本のスキージャンプ界に大きく貢献しました。怪我による困難を乗り越え、常にトップレベルで活躍した彼女の姿は、多くの人々に勇気を与えました。

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