岩野新平

岩野新平は、1855年（安政2年）に現在の徳島県に、士族・岩野邦太郎の長男として生まれました。1876年（明治9年）に司法省法学校を卒業後、司法省に出仕し、官僚としてのキャリアをスタートさせました。

その後、岩野は着実に昇進を重ね、1884年（明治17年）には太政官権少書記官に任ぜられ、法学学士の学位を取得しました。1886年（明治19年）には判事となり、司法省参事官を兼任。この時期には欧米への出張も経験し、海外の司法制度を視察する機会を得ました。これらの経験は、後の彼のキャリアに大きな影響を与えたと考えられます。

1890年（明治23年）には検事に転じ、長崎および和歌山地方裁判所検事正、東京控訴院検事などを歴任しました。そして、1895年（明治28年）には大審院検事という要職に就任し、司法官僚としての頂点を極めました。

岩野の功績は、日本の司法制度の近代化に大きく貢献した点にあると言えるでしょう。法学校卒業後、司法省で着実にキャリアを積み重ね、判事や検事として数々の裁判に関与しました。また、欧米への出張を通じて、海外の先進的な司法制度を学び、それを日本の司法制度に取り入れることに尽力しました。このように、岩野新平は、明治から大正時代にかけて、日本の司法の発展に大きく貢献した人物として、その名を歴史に刻んでいます。

栄典

1884年（明治17年）：正七位
正五位

参考文献
* 人事興信所 編『人事興信録 初版』人事興信所、1903年。

もう一度検索