岸俊彦

岸俊彦

岸俊彦（きし としひこ、1927年 - ）は、日本の教育心理学者であり、明星大学名誉教授として知られています。彼の専門は教育心理学であり、特に教授学習過程に関する研究で多大な貢献をしました。

経歴

岸俊彦は東京で生まれ、早稲田大学文学部心理学科を卒業しました。その後、長年にわたり教育現場と研究機関で活躍しました。1982年には、「教授学習過程の心理学的研究」で早稲田大学から文学博士号を取得しています。

教員としてのキャリアは、東京都立中野工業高等学校から始まりました。その後、東京都立教育研究所を経て、1976年に明星大学の助教授に就任し、後に教授となりました。1998年に明星大学を定年退職し、名誉教授の称号を受けました。

教育現場への貢献は大学にとどまらず、学校心理士資格認定委員長や湯島心理相談所での活動も行いました。また、八洲学園大学教授も務めています。さらに、東京都日野市教育委員や日野市立幼児教育センター所長としても地域社会の教育に尽力しました。

研究内容

岸俊彦の研究は、教授学習過程の心理学的研究が中心です。彼の研究は、教育現場での効果的な指導方法や学習環境の構築に役立つ知見を提供し、多くの教育関係者に影響を与えました。

著書

岸俊彦は、数多くの著書や論文を発表しています。以下は、彼の主な著書の一部です。

『授業心理学』（めいせい出版、1976年）
『教授学習過程の研究』（明星大学出版部、1981年）
『授業の構造』（明星大学出版部、1988年）
『雅子さんがおかわいそう 一心理学者のおもう』（創英社・三省堂書店、2010年）

これらの著書は、教育心理学の分野における重要な文献として、現在でも多くの研究者や教育者に参照されています。

共編著・翻訳

岸俊彦は、単著だけでなく、共編著や翻訳も手がけています。他の研究者との共同研究や、海外の文献の翻訳を通じて、教育心理学の知識体系の発展に貢献しました。

『視聴覚講座 視聴覚技法入門』中沢茂夫,中山八郎共編集 視聴覚コンサルタント技能訓練協会 1970
『教育におけるコンピュータの利用』秋山穣共著 明治図書出版 1972
『算数科における思考の発達』鈴木治共編 明治図書出版 1972
『わかる授業のすすめ方』重松鷹泰共著 第一法規出版 教師のためのベストライブラリー 1979
『意欲を高める理解を深める対話のある授業 教育カウンセリングを生かした授業づくり』水上和夫,大友秀人,河村茂雄共編集 図書文化社 2013
ロバート・サフォード, アン・W.スマーレー『計算尺 基礎理論から実用まで』沼野一男共訳 牧書店 ティーチング・マシン・シリーズ　1963－64

まとめ

岸俊彦は、日本の教育心理学の発展に大きく貢献した人物です。彼の研究や教育活動は、教育現場における指導方法の改善や学習環境の向上に役立ち、多くの教育関係者に影響を与え続けています。

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