峨眉郷

峨眉郷（がびきょう）

峨眉郷は、台湾北西部に位置する新竹県に属する郷です。山々に囲まれた自然豊かな地域であり、歴史的には客家人の入植によって発展してきました。

地理

峨眉郷は、新竹県の南部に位置し、周囲を山々に囲まれています。豊かな自然に恵まれ、峨眉渓などの河川が流れています。

歴史

峨眉郷の歴史は、清朝時代にまで遡ります。以下にその変遷を詳しく解説します。

清朝時代

1834年～1879年: 峨眉郷は「台湾府淡水庁南興庄」に属していました。この時期、客家人が入植を開始し、特に「金広福」という入植集団が活発に活動しました。北埔から峨眉渓沿いに開発が進み、中興、峨眉、石井、沙坑、赤柯坪、富興、水流東、轉溝水などに集落が形成されました。また、富興地区では曽家による開発も同時期に進められました。この時期に峨眉郷の主要な地区が開発されたと言えます。

1848年～1880年: 開発は一時的に低迷しましたが、峨眉渓の支流沿いでは佐奈のぼり寮坑、陰影、石硬仔、茅坪などの集落が開発されました。

1874年: 牡丹社事件を契機に、清朝は海防の重要性を認識し、沈葆楨を台湾に派遣しました。沈葆楨は台北府の下に淡水、新竹、宜蘭の3県を設置することを上申しました。

1879年: 清朝は沈葆楨の上申を受け入れ、淡新分治を開始。峨眉郷は「新竹県竹北一堡」に属するようになりました。この時期には開発が再び推進され、内山地区で樟脳栽培が始まり、これまで開発が進んでいなかった藤坪、獅頭山地区も開墾されました。

1889年: 行政区改革により新竹県は新竹、苗栗に分割され、峨眉郷は「台北府新竹県竹塹堡」に帰属しました。

日本統治時代

1895年: 下関条約により、台湾は日本の統治下に入ります。

1898年: 行政区改革により、「台北県新竹弁務署北埔分署」に帰属しました。

1904年: 行政区整理が行われ、峨眉は新竹州竹東郡峨眉庄となりました。この際に、中興庄、四份仔は月眉庄に、双坑庄、大崎庄は草山庄に、峨眉は峨眉、中興、石井、富興、赤柯坪、石硬子、藤坪、十二寮に分割されました。

1920年: 州制が施行され、「新竹州竹東郡峨眉庄」となりました。

中華民国時代

戦後: 中華民国政府により行政区の大幅な改編が行われ、峨眉地区は「新竹県竹東区峨眉郷」に改められました。峨眉村、中盛村、石井村、石子村、水流村、赤柯村、富興村、復興、藤井村の9村が設けられました。

1950年: 大幅な行政区整理により、「新竹県峨眉郷」が誕生しました。

1978年: 村の人口に関する規定により、石子、藤坪村は合併して七星村に、赤柯、復興村は湖光村に、水流、富興村は富興村となり、現在に至っています。

経済

峨眉郷の主な産業は農業です。近年では観光業にも力を入れています。

行政区

現在の峨眉郷は、以下の村によって構成されています。
峨眉村
中盛村
石井村
七星村
湖光村
富興村

歴代郷長

峨眉郷の歴代郷長については、詳細な情報が確認できませんでした。

教育

峨眉郷には、小学校や中学校などの教育機関があります。

交通

峨眉郷への主な交通手段は、バスや自動車です。

観光

峨眉郷には、以下の観光スポットがあります。

峨眉湖（大埔ダム）: 美しい湖畔の風景が楽しめます。サイクリングやウォーキングにも最適です。
獅頭山: 自然豊かな山で、ハイキングや登山が楽しめます。
丹桂宮: 歴史ある寺院で、地元の人々の信仰を集めています。
曾家老宅: 伝統的な建築様式を残す古い家屋です。

関連項目

新竹県
客家
* 台湾の歴史

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