島根大学旧奥谷宿舎

島根大学旧奥谷宿舎の概要

島根大学旧奥谷宿舎は、島根県松江市奥谷町に位置する、大正時代に建てられた洋風建築であり、当初は旧制松江高等学校の外国人教師用の宿舎として利用されていました。この建物は、国の登録有形文化財にも指定されています。

建築の歴史と構造

旧奥谷宿舎は、1924年に竣工され、同時期に建てられた1号官舎（ドイツ語教師用）と2号官舎（英語教師用）のうち、2号官舎は1937年に火災で焼失しました。宿舎は、流行の三角屋根スタイルを採用した2階建ての木造建築であり、独特のデザインが施されています。その外観は、1階が木製の横板張り、2階がモルタル仕上げで構成されています。また、連続した窓が特徴で、アールデコ調の装飾が随所に見られます。

教育者たちの住まい

この宿舎には、第二次世界大戦前に著名な教育者たちが住んでいました。ウィルヘルム・プラーゲ博士やフリッツ・カルシュ博士、ハンス・シュワルベ博士といった外国人教師たちが、松江での教育に大きな貢献をしてきたのです。戦後は、島根大学に引き継がれ、さらにアロンスタイン博士のような教育者が住むことになりました。

現在の利用状況

その後、宿舎は様々な形で利用されましたが、2009年に元の姿に修復され、島根大学総合博物館の分館として再生されました。現在では展示やイベントの場として活用され、地域の子どもたちには「トトロの家」として親しまれています。

アクセスと周辺情報

旧奥谷宿舎へは、松江駅から市営バスを利用し、北堀町で下車後徒歩で約5分です。周辺には松江城や小泉八雲旧居などの歴史的な名所が数多く点在しており、観光地としても人気です。

開館情報

旧奥谷宿舎の開館は原則として毎週土・日曜日および国民の祝日で、開館時間は10時から17時までです。休館日には、平日の月曜日から金曜日が含まれます。年末年始は休館となります。

このように、島根大学旧奥谷宿舎は、歴史や建築の面からも重要な文化財であり、地域の文化や教育の象徴として、多くの人々に愛されています。

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