島津冬樹

島津冬樹: 段ボールアーティストの軌跡

島津冬樹は日本における独特なアーティストで、彼の作品は広告代理店勤めから得た経験を活かしています。「不要なものから大切なものへ」という哲学を基に、2009年に段ボールを素材として財布を作るプロジェクト「Carton（カルトン）」を始めました。 彼は世界各国を旅し、様々な場所で放置されている段ボールを集め、それを素材にエコな財布を制作しています。

経歴のスタート

島津は1987年に神奈川県藤沢市で生まれました。大学では多摩美術大学の情報デザイン学科に進学し、2008年に入学しました。課題で空間デザインの模型を作る際に、加工が容易な段ボールを使用する必要があったため、地元のスーパーで再利用されている段ボールを探しに行ったことが、彼のアートに対する情熱のきっかけとなりました。この出来事により、彼の「段ボール人生」が幕を開けたのです。

2012年には多摩美術大学を卒業し、広告代理店の電通に入社しました。ここではアートディレクターとして活躍しましたが、2015年には段ボールアーティストとしての道を歩む決意を固め独立しました。

国際的な活動とメディアへの登場

2018年、彼は米国テキサス州で開催された「サウス・バイ・サウスウエスト（SXSW）」において、自身のアート活動を追ったドキュメンタリー映画『旅するダンボール』が上映されました。この映画は、日本国内でも12月に公開され、多くの人々に彼の作る段ボール財布やアート哲学が知られることとなりました。

メディア露出と影響

さらに、彼はテレビ番組『嵐にしやがれ』にも出演し、そこで有名なタレントの大野智に段ボール財布の制作方法を教えました。この放送は広く注目を集め、その結果として彼のスタイルを模倣した自作の段ボール財布がネットオークションやメルカリに続々と出品されるという現象を引き起こしました。

著書とデザイン哲学

彼の活動はアートだけに留まらず、著書も出版しています。2018年12月には、著書『段ボールはたからもの 偶然のアップサイクル』が出版され、段ボールの新たな価値に目を向けるきっかけを提供しています。

外部リンクとさらなる情報

島津冬樹はSNSでも活発に情報を発信しており、彼のInstagramやFacebookでは様々な作品や制作のプロセスを披露しています。彼の公式サイトでは、段ボールアートについてさらに深く触れることができます。

その独特なアートスタイルと考え方により、島津冬樹は新たなアートの可能性を示し続けている日本のアーティストです。

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