島津製作所

株式会社島津製作所

株式会社島津製作所（Shimadzu Corporation）は、京都市中京区に本社を置く、日本を代表する精密機器や計測器、医療機器、航空機器の製造会社です。1875年に設立され、長い歴史を持つこの企業は、日本国内外で高い評価を受けています。

事業内容

分析・計測機器

島津製作所は、さまざまな分析や計測のための機器を提供しています。主な製品にはクロマトグラフや光吸収分析装置、ガスクロマトグラフ質量分析計などがあり、科研や工業界での用途に対応しています。

医用機器

医療分野においても豊富なラインナップを誇り、デジタルX線システムやCTスキャナ、PETシステムなど、先進的な医療画像診断機器を開発・製造しています。これにより、診断精度の向上に貢献しています。

産業機器

半導体や液晶パネルの製造に必要な成膜装置や、品質管理用の検査機器を手がけ、携帯電話やパソコンの生産現場にも欠かせない存在となっています。

航空機器

航空関連の製品としては、フライト・コントロール・システムやエンジン始動機器などがあり、航空機の高度な運用を支えています。特に、国内シェアはヘッドアップディスプレイにおいて1位を誇ります。

沿革

島津製作所は1875年に初代の島津源蔵によって設立され、初期には蓄電池の製造を手がけました。その後、1917年には日本初の医療用X線装置を完成させ、戦後も電子顕微鏡やガスクロマトグラフなど多くの革新的な製品を発表してきました。2002年には従業員の田中耕一がノーベル化学賞を受賞するなど、技術力の高さを証明しています。

1925年以来、数多くの社長がこの企業を率いてきましたが、特に中本晃社長（2003年 - 2009年）の時代には、会社の国際化や新技術の開発が加速しました。近年では、2022年に日水製薬を子会社化し、事業のさらなる拡大を図っています。

不祥事

一方で、島津製作所は不祥事も経験しています。2013年には、防衛省に対する不正請求が発覚し、社長が謝罪に追い込まれました。2017年には部品の不正使用が発覚し、指名停止処分を受けるなど、信頼回復に向けた課題も抱えています。

社会貢献

島津製作所は公益財団法人島津科学技術振興財団を通じて科学研究への助成を行い、社会貢献にも力を入れています。また、本社の敷地内には「島津の森」が広がり、生物多様性の保全に努めています。

終わりに

長い歴史を有する島津製作所は、技術革新を続けながら世界中の産業や医療を支える企業として成長してきました。これからも新たな挑戦を続け、社会に貢献する企業であり続けることでしょう。

もう一度検索