島田友春

島田友春の生涯と作品

島田友春（しまだ ともはる、1865年3月7日 - 1947年4月16日）は、明治から昭和にかけて活動した浮世絵師であり、日本画家です。彼は日本の伝統美術の継承と発展に寄与し、多くの作品を残しました。

来歴

友春は元治2年に、周防国都濃郡徳山村（現在の山口県周南市）に生まれました。彼の家族は、毛利家支藩の徳山藩の旧臣で、代々修験道寺院の教学院を守っていました。父の島田蕃根は著名な仏教学者であり、廃藩後に一家は東京に移住しました。

友春は明治6年に麹町区番町小学校に入学し、6年間の教育を受けた後、明治15年に安田老山に入門し山水画を学びます。しかし、老山の急逝に伴い、友春は父の縁故を頼りに河鍋暁斎の門下に入門しました。彼はこの師から多くの影響を受け、技術を磨きました。

後に友春は清国へ渡り、上海で銭吉生や沈心海といった教師から人物画を学びました。また、北京語も習得しました。帰国後、彼は1889年に開校された東京美術学校に入学し、1894年に卒業。卒業後は美術教育者としての道を歩み、様々な教育機関で教鞭を執ることになりました。

特に友春は、共立美術学館の館長として、弟子の指導に力を入れました。その後も東京美術学校の助教授として日本画の教育に尽力し、1901年には日本画科の改革が行われ、友春もその人事の一環として休職処分を受けます。それをきっかけに友春は東京美術学校を離れ、私立女子美術学校において日本画を担当しました。

日本女子美術学校の設立

明治36年、友春は芝公園内に日本女子美術学校を設立しました。ここでは日本画だけでなく、刺繍、家事、裁縫、造花など、女子が身につけるべき技術を教えました。その主な目的は日露戦争による遺児の支援であり、友春は教育を通じて社会貢献を志向しました。

しかし、学校の経営には困難が伴い、金銭的な苦境に陥ります。最終的に設立権限を他者に譲渡せざるを得なくなりました。友春はその後、千葉県立高等女学校に美術教師として就任し、大正5年に退職します。その後の彼は教育界から姿を消し、生活を静かに過ごしました。

代表作

友春の作品には、浮世絵や日本画に多くの魅力が込められています。代表作としては、「鍾馗図」「立雛図」「百衣観音図」「羅漢図」「李白図」（東京芸術大学大学美術館所蔵）や「木蘭図」も同様に評価されています。また、「二十五菩薩図」なども彼の代表的な作品として知られています。

おわりに

島田友春は、83年の生涯を通じて、浮世絵や日本画の発展に寄与し、多くの教育者を育てました。彼の作品は現在も多くの人々に愛され、学ばれ続けています。友春の人生と作品は、明治から昭和にかけての日本の美術の重要な一端を担っています。

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