島袋全優

島袋 全優（しまぶくろ ぜんゆう）

1991年8月13日生まれの日本の漫画家。女性。沖縄県にルーツを持つ。

幼少期から漫画家への道のり

幼い頃から絵を描くことに喜びを感じており、幼稚園児の頃にはすでにその才能の片鱗を見せていた。漫画家という職業の存在を知ってからは、将来は漫画家になることを心に決める。小学校6年生の時、黒板に描いたドラゴンの絵が担任教師の目に留まり、「絵が上手いね」と感心されたことが、漫画家への道をさらに強く意識するきっかけとなったという。

漫画家になるための専門的な技術を学ぶため、総合学園ヒューマンアカデミーのマンガ・イラストカレッジに進学し、卒業。2013年、『月刊少年ライバル』5月号に掲載された4コマ漫画『蛙のおっさん』でプロの漫画家としてデビューを果たした。この作品は後に『マンガボックス』へ掲載媒体を移し、連載が続けられた。

難病との闘いと作品への昇華

漫画家を目指し専門学校に通っていた19歳の時、国の指定難病である潰瘍性大腸炎を発症。この病は彼女の人生に大きな影響を与えた。23歳で、病状の進行により大腸を全摘出するという過酷な手術を経験する。これらの自身の闘病生活や手術、入院といった壮絶な経験を、時には赤裸々に、時にはコミカルに描いたギャグエッセイ漫画『腸よ鼻よ』を2017年6月よりWeb漫画配信サイト「GANMA!」にて連載を開始した。

この作品は大きな反響を呼び、特に2019年3月に島袋自身のTwitterアカウントに第1話が投稿された際には、約1.4万件のリツイートを獲得するなど、インターネット上で爆発的に注目を集めた。『腸よ鼻よ』は、次にくるマンガ大賞2019のWEBマンガ部門で3位を受賞するなど、高い評価を得た。

大腸全摘手術後、縫合不全による難治性瘻孔（ろうこう）を発症するなど、度重なる合併症にも苦しめられた。このため、しばしば「作者取材」と称される緊急入院が必要となり、漫画の連載が休載することもあった。しかし、10回目の手術が無事に成功してからは、2019年頃からは入院することなく日常生活を送れるようになっている。

漫画家デビュー後も沖縄県を拠点としていたが、『蛙のおっさん』の連載終了時期に、治療を受けていた沖縄の病院から専門医がいなくなってしまった。このため、現在では治療の継続のために三重県の病院へ通っている。

人となりとその他の活動

プロレスを愛好しており、その情熱は作品の端々にも垣間見えることがある。また、メディアに登場する際に披露する特徴的なメイク姿も彼女の個性の一つとして知られている。このメイクはロックミュージシャンであるデーモン閣下への深いリスペクトを込めたものであり、「私も10万歳生きたい」という自身の長寿への願いも込められていると語っている。

作品リスト

• - 蛙のおっさん（『月刊少年ライバル』、『マンガボックス』掲載、講談社コミックス、全2巻）
• - 腸よ鼻よ（『GANMA!』掲載、コミックスマート、全10巻）
• - 脱・陰キャで事故プロデュース（『エッセイささくれーる』掲載、バンブーエッセイセレクション、竹書房、全1巻）

受賞歴

• - 次にくるマンガ大賞2019 WEBマンガ部門 3位（『腸よ鼻よ』）

外部リンク

• - 島袋全優 (@shimazenyu) - X（旧Twitter）

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