島谷順子

島谷順子の柔道人生

島谷順子（しまや よりこ）は、日本の女子柔道界に輝かしい功績を持つ選手です。滋賀県大津市の出身で、彼女は66kg超級と72kg級の競技者としてその名を馳せました。身長167cm、体重79kgという恵まれた体格を持ち、柔道への情熱は高校時代の大津柔道協会での練習から始まりました。

選手としてのキャリア

日体大を卒業後、宮城学院中学校・高等学校の教員として働く傍ら、女子柔道の全国大会が開催されるとの知らせを受け、再び柔道の道に戻りました。1978年には、講道館で開催された初の体重別選手権で65kg超級に出場し、3位に輝きました。

1979年、彼女は再びその実力を証明します。体重別選手権の決勝で慈恵医大病院の福田洋美選手を破り、優勝を達成しました。この頃、彼女は一男一女を抱えるシングルマザーで、「ママさん選手」としても知られるようになりました。また、選手名義は川村姓でした。

続く強化選手選考会では72kg超級に出場し、決勝で清水高校の角川ゆかり選手を破って初代チャンピオンに輝きました。1980年のハワイでの第一回環太平洋柔道選手権大会では72kg超級に出場し、日本の女子選手として初めて国際大会での経験を積み、3位を獲得しました。

著名な戦績

1981年にはさらなる飛躍を遂げます。強化選手選考会で2連覇を果たし、体重別選手権では鈴木金属工業の佐藤広世選手を倒して優勝。また、環太平洋柔道選手権では72kg超級で準優勝し、無差別でもアメリカのバーバラ・フェスト選手に敗れたものの、2位に入賞しました。彼女の影響力はアジア選手権でも発揮され、72kg超級と無差別でチャンピオンの座に立ちました。

その後、東北柔専に所属し、1982年の体重別選手権では3位に入賞しました。彼女は東北柔専校長の島谷一美氏と再婚し、さらなる柔道の発展に貢献しました。

引退後の活動

引退後は全日本女子代表チームのコーチとして活躍し、1992年のバルセロナオリンピックでは指導した坂上洋子選手が72kg超級で銅メダルを獲得しました。根強い指導力を持つ彼女は、1996年には女性として初の国際A級審判員資格を取得し、日本女子柔道倶楽部の会長にも就任しました。

2007年には女性として数少ない七段に昇段し、その後2019年には八段に到達。女性で八段以上を持つ選手は世界で8人に限られており、彼女の功績を物語っています。

最後に

島谷順子は、柔道選手としてだけでなく、指導者や審判員としても日本柔道において多くの功績を残し、その情熱は多くの後進に受け継がれています。彼女の生涯は、柔道界における女性の地位向上にも大きな影響を与え続けています。今後の彼女の動向にも期待が寄せられています。

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