崖の上のポニョ (曲)

映画『崖の上のポニョ』と楽曲の概要

『崖の上のポニョ』（がけのうえのポニョ）は、藤岡藤巻の4枚目のシングルであり、大橋のぞみのデビューシングルです。2007年12月5日にヤマハミュージックコミュニケーションズからリリースされました。表題曲は、2008年7月に公開された映画『崖の上のポニョ』のエンディングテーマとして起用されています。

楽曲制作の背景

この曲の作曲・編曲は久石譲が担当しており、歌詞は作画監督の近藤勝也と監督の宮崎駿によって手がけられました。映画の絵コンテを受け取った久石は、そのイメージが浮かんだまましばらく温めることにしましたが、単純なメロディゆえに発表に抵抗を感じていたようです。その後、宮崎駿とプロデューサーの鈴木敏夫がこの曲を聴いた際、そのシンプルさが実は主題歌にぴったりだとの評価を受け、正式に採用されました。

また、歌手のキャスティングが偶然の要素を多く含むことも特徴的です。曲のイメージを掴むために試しに子供に歌ってもらうことになり、児童劇団の大橋のぞみが選ばれました。宮崎が彼女の歌声に感銘を受け、本番でも彼女に歌ってもらうことになったのです。さらに、藤岡藤巻と大橋が共演することで、父と娘のデュエットの雰囲気が表現されました。

商品リリースの経緯

2007年12月3日に発表されたCDの会見では、「崖の上のポニョ」が映画の主題歌であることが発表されましたが、オープニングテーマまたはエンディングテーマのどちらになるかは確定していませんでした。宮崎監督は、曲が映画のエンディングに流れても違和感のない結末を希望しており、実際にその通りの結末となりました。

シングルのカップリング曲「フジモトのテーマ」は、久石のメロディに藤岡藤巻が歌詞を加えたものです。元々の歌詞には否定的な要素があったものの、宮崎の提案で現在の形に変更されました。このシングルは、子供たちへのクリスマスプレゼントとしてリリース日が設定されており、通常の映画主題歌とは異なるタイミングでのリリースでした。

売上とチャート成績

映画の公開の6ヶ月前に発売されたという異例のリリースにもかかわらず、当初の売り上げは伸び悩みました。発売から半年間での売り上げは約3000枚で、オリコンシングルチャートでは一度も100位以内に入ることはありませんでした。しかし、映画公開前からのCMやキャンペーン、藤岡藤巻と大橋の全国ツアーの影響を受け、曲への認知度は上がり始めました。これにより、2008年7月に公開された映画の週にはオリコンシングルデイリーチャートで1位を獲得するなど、徐々に成功を収めました。

人気の高まり

「崖の上のポニョ」は、オリコン以外のランキングでも高評価であり、さまざまな音楽ランキングで上位に入るなどしました。また、アーティストによるカバーも多く、特に子供向けのリリースが多数存在します。実際、CDの出荷枚数は2008年12月時点で50万枚に達し、ダウンロード件数も300万回を超えるヒットを記録しています。

収録楽曲の情報

『崖の上のポニョ』のCDには、以下の収録曲が含まれています。

• - 崖の上のポニョ（2:44）
• - フジモトのテーマ（3:28）
• - 崖の上のポニョ（カラオケ）
• - フジモトのテーマ（カラオケ）
• - 崖の上のポニョ（デモバージョン）

初回のデモレコーディングでは、大橋のぞみのソロバージョンが含まれています。楽曲はその後も様々な形でアニメやCMに展開されています。

関連情報

「崖の上のポニョ」は、日本国内外で多くの反響を呼び、特に映画の名シーンと共に記憶に残る曲として、世代を超えた人気を誇ります。多くのファンに愛され続けており、今後も名曲として語り継がれることでしょう。

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