川上親晴

川上 親晴（かわかみ ちかはる）

川上親晴は1855年7月6日に生まれ、1944年5月12日に亡くなった日本の内務官僚および政治家である。彼は県知事、京
都市長、そして警視総監として国家のために尽力した。また、貴族院の議員としてもその業績を残した。

生い立ちと初期の経歴

川上親晴は、加治木島津家の家臣である川上正兵衛の長男として誕生した。若い頃に私学校に通ったが、軍事教練が中心となるその環境に嫌気がさし、最終的には退学を決意した。退学の際、彼は西郷隆盛から厳しい言葉を受け、故郷では村八分になったという。これは彼の初期の人生における辛い経験となった。

西南戦争が勃発した1877年、川上は警視庁で警部補に任官し、キャリアが始まった。沖縄や大阪での勤務を経て、1882年には石川県に転任し、警部補として高岡警察署に配属された。彼はその後も金澤警察署長や石川県警察本署の管理職を歴任し、警察における経験を積んでいった。

官僚としての成長

e川上は1887年に内務属に転身し、警察練習所に勤務することとなり、その後、栃木県の警部長に就任。様々な地方自治体での指導的立場を務め、警視庁の各警察署でも要職を歴任した。特に、奈良県と京都府での警部長としての役割は、彼の政治家としての信任の証でもあった。

知事職と市長職

1899年には三重県の書記官に転任し、以降、山口県、愛知県、そして熊本県で書記官を務め、地域の行政に深く関与していった。1905年には富山県知事に就任し、その後は和歌山県知事や京都市長として地域社会の発展へ寄与した。

1912年には、いよいよ警視総監に就任。この役職は、彼のキャリアの中でも重要な位置を占めていた。警視総監として、彼は治安の維持に尽力し、その後熊本県知事にも任命されることとなった。

貴族院議員としての活動

1916年、川上は貴族院の勅選議員として任じられ、同成会に属して以降、1944年の死去までその職にあった。彼は政治経済のみならず、地方の発展や公共事業においても力を尽くした。

家族と栄典

川上の養子には、三重県四日市市長を務めた川上親俊がいる。彼は生涯において数々の業績を残し、1915年には勲二等瑞宝章、続いて大礼記念章を受賞。また、1940年には紀元二千六百年祝典記念章を授与されるなど、その功績は高く評価された。

結論

川上親晴は、日本の内務官僚として多くの役職を歴任し、地域社会や国家に大きく貢献した。彼の生涯は、日本の近代化の中での官僚制度の変遷を物語るものであり、彼が果たした役割は後世にわたって語り継がれるべきものである。

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