川人明

川人明：在宅医療に捧げた医師の生涯

川人明（かわひと あきら、1947年 - ）は、総合診療医学を専門とする日本の医師であり、柳原病院在宅診療部の部長を務めています。地域医療、特に在宅医療における豊富な経験と深い洞察で知られています。

人物

川人医師の弟は、過労死訴訟で著名な弁護士である川人博です。兄弟そろって社会的な弱者に寄り添う姿勢は、多くの人々に感銘を与えています。

略歴

大阪府泉佐野市で生まれた川人医師は、地元の小中学校を経て大阪府立三国丘高等学校に進学。その後、東京大学医学部医学科を卒業し、東大病院などで研修を積みました。研修後、柳原病院に勤務し、地域医療に従事。1983年からは在宅医療・往診担当となり、在宅医療の道を歩み始めました。3万回を超える往診を通して、患者や家族の生活に深く関わり、その人らしい生き方を支える医療を提供し続けています。

著書

川人医師は、その経験と知識を活かし、多数の著書を出版しています。これらの著書は、医療関係者だけでなく、一般の人々にも在宅医療や慢性病、終末期医療について理解を深めるきっかけを与えています。

『正直な誤診のはなし (勁草-医療・福祉シリーズ)勁草書房 1986　のちちくま文庫』：医療の現場における誤診について、率直な視点から語りかけています。
『本音でつきあう慢性病』毎日新聞社 1988：慢性病患者が病気と向き合い、より良く生きるためのヒントを提供しています。
『下町流往診日記』医学書院 2004：在宅医療の現場での様々な出来事や、患者との触れ合いを描いた日記形式の著書です。
『自宅で死にたい 老人往診3万回の医師が見つめる命』祥伝社新書 2005：在宅医療を通して見えてきた、人生の終末期における医療と人の尊厳について考察しています。
『在宅医療の完全解説 診療報酬点数表 在宅診療・指導管理・適応疾患・使用材料の全ディテール 2010-11年版』医学通信社 2010：在宅医療に関する診療報酬点数表を詳細に解説した、医療従事者向けの専門書です。
『医学管理の完全解説 診療報酬点数表 指導管理・適応疾患の全ディテール 2012-13年版』医学通信社 2012：医学管理に関する診療報酬点数表を詳細に解説した専門書です。

共著

川人医師は、他の医療関係者との共著も多数手がけています。

『今日の在宅診療』編著, 吉沢敬一,藤井博之,和田忠志著 医学書院 2002：在宅医療の現状と課題について、様々な視点から考察した書籍です。
『Q&A・在宅ケアに役立つとっておき!病気・治療・薬の知識』佐々木睦美共著 日本看護協会出版会 2004：在宅ケアに役立つ、病気や治療、薬に関する知識をQ&A形式で解説しています。
* 『還暦からの医療と法律』川人博共著 連合出版 2015：還暦からの医療と法律に関する問題を、弁護士である弟の川人博と共同で解説しています。

川人明医師は、長年にわたる在宅医療の実践を通して、地域社会に貢献し続けています。その活動は、多くの医療関係者や地域住民に、大きな影響を与えています。

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