川人貞史

川人貞史：日本の政治学者

川人貞史（かわと さだふみ）は、1952年12月7日に富山県西礪波郡福岡町赤丸で生まれました。彼の学術的な背景は非常に深く、1976年に東京大学法学部を卒業後、大学院に進学し1980年に公法専攻の博士課程を単位取得退学しました。1993年には、学位論文「日本の政党政治 1890-1937年 -議会分析と選挙の数量分析-」により法学博士の学位を取得しました。

卒業後、川人は一貫して学術界で活躍し、1980年から北海度大学法学部助教授を務め、その後1990年には教授として在籍しました。1992年には東北大学法学部の教授として活躍した後、さらに国内外の大学でも教授職を経験しています。具体的には、スタンフォード大学やミシガン大学での客員研究員としての経験があり、東京大学大学院法学政治学研究科の教授としても知られています。特に、彼は2018年に同大学を定年退職した後、帝京大学法学部政治学科の教授に就任しました。

彼の研究分野は主に日本の政治と選挙制度にフォーカスしており、実証分析を重視しています。また、新制度論政治学の視点から、日本における政治理論の構築を目指しており、その成果は多数の著書や論文に表れています。また、彼は2008年から日本選挙学会の理事長を務め、内閣府衆議院議員選挙区画定審議会の会長をも歴任しています。

川人は、主な受賞歴として、2009年度に『選挙制度と政党システム』および『日本の国会制度と政党政治』で日本学士院賞を受賞しており、彼の研究は高く評価されています。

著述業も活発であり、彼の単著としては『日本の政党政治 1890-1937年――議会分析と選挙の数量分析』（1992年）、『選挙制度と政党システム』（2004年）、『日本の国会制度と政党政治』（2005年）などがあり、共著や共編著も多数出版されています。特に、彼の著作は日本の政治システムや制度についての理解を深めるための重要な資料とされています。

川人の指導教官は京極純一であり、彼の研究はその影響を強く受けていると言えます。彼は学問に対する深い探究心と実証的なアプローチを持ち続け、日本の政治学界において一際重要な存在として知られています。2023年には日本学士院の会員としても選ばれ、彼の学術的な業績は今後も多くの研究者や学生に影響を与え続けることでしょう。

川人貞史の研究は、日本の選挙制度や政党システムに関する重要な知見を提供し、今までの日本政治の理解を深めるための基盤を築いています。その総合的なアプローチと実証分析に基づく研究成果は、今後も新たな政治学の展開を促すことでしょう。

もう一度検索