川口千里 (ドラマー)

川口千里 (かわぐち せんり)

川口千里は、日本の若き女性ドラマーであり、1971年生まれの音楽家です。愛知県に生まれ、三重県四日市市で育ちました。彼女の音楽の道は早くから始まりました。両親は音楽とは無縁でしたが、機械に興味を示した父親が購入したヤマハの電子ドラムDTXpress2をおもちゃとして楽しむことから、彼女は5歳でドラムの演奏を始めました。

8歳の時には、著名なドラマーである菅沼孝三に師事し、その腕前を磨いていきました。彼女は、ドラム専門誌「リズム&ドラム・マガジン」が主催するコンテストで、敢闘賞や準グランプリを受賞し、 若手ドラムの才能を広く知らしめることとなります。2008年には日本テレビの「全力!Tunes」に出演し、メディアでも注目を集めました。

彼女は2009年に、菅沼が関わっているユニットFRAGILEとのセッションDVD「HOROSCOPE」に参加し、小学生ながら「しなやかな感性を持つ」と評価されました。そして、同年には世界的なドラムサイト「ドラマーワールド」にて、500人のトップドラマーの一人に選ばれる快挙を成し遂げます。このとき、彼女は世界的なドラム界での知名度を迅速に高めました。

川口は2010年に、ドラム・マガジン・フェスティバルでのキッズ・ドラマー・セッションにも参加。彼女のパフォーマンスは「大人に負けない」と称賛され、多くのファンを魅了しました。その後も、菅沼からの指導を受けながら、FRAGILEとのツアーやセッション活動を重ねます。

2013年には、ファーストアルバム『A LA MODE』をリリースし、神保彰からもその演奏に感銘を受けたとの評価を得ます。続いて、シグネイチャーモデルのドラムスティックも発売され、彼女自身のブランドが確立されていきました。

2014年には音楽家の大高清美とユニット「KIYO*SEN」を結成し、アルバム『Chocolate booster』をリリース。発売記念ツアーでは多くの観客を沸かせ、その後もセカンドアルバム『Buena Vista』を発表しました。また、E-girlsの初ツアーのサポートドラマーに起用されるなど、活動の幅を広げていきます。

彼女の成長は、音楽活動だけではなく、学業においても認められ、早稲田大学に合格するという素晴らしい結果も収めています。2016年にはキングレコードからメジャーデビューを果たし、各地でのパフォーマンスを通じてその存在感を示しています。

彼女のドラミングスタイルは、パワフルさと精密さを兼ね備えています。特に、高速プレイや変則的なプレイは彼女の大きな特徴となっており、ファンからは「手数姫」や「ギャップ萌」といった愛称で呼ばれています。彼女の個性的な演奏スタイルは、多くのミュージシャンやファンに影響を与え、多才なアーティストとしての地位を確立しています。

彼女の使用するドラムやスティックには、彼女のトレードマークであるヤモリのイラストが刻まれており、これには彼女自身のストーリーが反映されています。ヤモリは、幼少期にドラム練習中に見かけ、守り神のような存在と感じるようになったからです。

今後の彼女の活動にもぜひ注目したいところです。

もう一度検索