神保彰

神保 彰（じんぼ あきら）

神保彰（1959年2月27日生）は、日本を代表するドラマーであり作曲家であり、国立音楽大学の客員教授としても知られています。東京都に生まれ育った神保は、慶應義塾学園を卒業後、慶應義塾大学で経済学を学びました。1980年、大学在学中にフュージョンバンド「カシオペア」に加入し、このバンドでプロデビューを果たします。デビュー以来その卓越した技術と独自のスタイルで、多くの音楽ファンを魅了してきました。

音楽の道へ進む

神保の父はプロのジャズ・ベーシストとして活動しており、この影響から神保も幼少期から音楽環境の中で成長しました。初めはピアノを学び、その後ドラムに興味を持ちましたが、一度は飽きてしまったものの、スティーブ・ガッドの演奏に感銘を受け、再びドラムを始めます。1970年代にはフュージョン音楽を好み、同じ志を持つ仲間たちとともに音楽活動に励むようになります。彼は1977年、慶應義塾大学に進学し、大学のジャズビッグバンドに所属しました。

1980年、ライブ・レコーディングによるカシオペアのアルバム『THUNDER LIVE』が音楽誌において高評価を得ることで、神保はメンバーとして名声を得ました。このアルバムにより、カシオペアは急速に人気を博し、神保の加入によってバンドのリズム隊は強化され、黄金期を迎えました。

話題の独自スタイル

神保のドラム演奏は非常にテクニカルでありながらも、音色がクリアに響くことが特徴です。そのスタイルから、彼は「千手観音」とも異名をとり、バンドのパフォーマンスにおいて重要な役割を果たしました。また、彼はヤマハのドラムを愛用し続け、電子ドラムのデモに関わるなど、テクノロジーとも密接に関わっています。1990年代初頭には、ドラム＆ベースの多重演奏を可能にする「ドラム・トリガー・システム」を導入し、自ら「ワンマンオーケストラ」という独特のパフォーマンススタイルを確立しました。

その後の活動

1990年、神保はカシオペアを離れ、新たに「ジンサク」というドラムとベースのユニットを結成。1998年にはそのユニットも解散し、その後はソロアーティストとしての道を歩みます。彼は様々なアルバムを発表し、毎年精力的に音楽活動を続ける傍ら、ジャニーズやももいろクローバーZといった多様なアーティストの作品にも参加してきました。

神保はまた教育活動にも力を入れ、国立音楽大学の客員教授として後進の指導に当たっています。彼の影響力は音楽界に留まらず、媒体を通して広がり続け、全国で数多くのライブパフォーマンスを行っています。

近年の活動

2020年代に入ると、神保は新型コロナウイルスの影響を受けた活動制限の中でも、オンラインパフォーマンスやホームスタジオからのライブ配信を通じてファンとのつながりを維持してきました。特に、彼のYouTubeチャンネルでは、毎週行われるライブ配信が好評を得ており、その数字は100回以上に達しています。

2022年には、「カシオペア」からの卒業を発表し、新たなプロジェクトに向けての準備を進めています。音楽キャリアの中で常に新しい挑戦を続けている神保彰は、今後も多くの人々に感動を与え続けることでしょう。

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