川名浩一

川名浩一（かわな こういち）は、1958年4月23日生まれの日本の実業家です。日揮株式会社（現：日揮ホールディングス）において、代表取締役社長や取締役副会長などの要職を歴任しました。

神奈川県出身の川名氏は、慶應義塾大学経済学部を卒業。大学時代には相撲部に所属していたという異色の経歴を持っています。1982年に日揮株式会社に入社して以来、そのキャリアを着実に積み重ねていきました。

2001年にはロンドン事務所長に就任し、海外での事業展開を指揮。その後、2009年には常務取締役営業統括本部長、2010年には代表取締役副社長を歴任し、2011年に満を持して代表取締役社長に就任しました。

社長在任中には、2013年1月に発生したアルジェリア人質事件という未曽有の危機に直面。自ら現地に赴き、テロの犠牲となった社員を弔い、陣頭指揮を執りました。この事件への対応は、川名氏のリーダーシップと危機管理能力を示す出来事として特筆されます。

しかし、2017年には日揮が19年ぶりに赤字に転落したことを受け、社長を退任。その後、取締役副会長に退きましたが、2020年には日揮を退社しました。

日揮退社後は、複数の企業の社外取締役として活躍しています。2019年以降は、バンダイナムコホールディングス、東京エレクトロンデバイス、コムシスホールディングス、レノバといった多様な業種の企業で社外取締役を務め、その経営手腕を発揮しています。

川名氏は、日揮という日本を代表するエンジニアリング企業において、長年にわたり経営の中枢を担い、国際的なプロジェクトを成功に導いただけでなく、危機管理においても卓越した能力を発揮した人物として知られています。また、社外取締役としても多様な企業の成長に貢献しており、その手腕は高く評価されています。

川名氏の経歴は、企業経営におけるリーダーシップ、グローバルな視点、そして危機管理能力の重要性を示す好例と言えるでしょう。

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