川崎清

川崎清：日本の建築界に貢献した巨匠

1932年、新潟県加茂市に生まれた川崎清氏は、日本の建築界において重要な役割を果たした建築家です。1971年には京都大学より工学博士号を取得し、京都大学名誉教授の称号も得ています。その生涯は、建築設計、教育、そして建築界への多大な貢献によって彩られました。

学歴とキャリア

新潟県立三条高等学校卒業後、川崎氏は京都大学工学部建築学科に進学し、1955年に卒業。その後、同大学院修士課程を修了し、博士課程にも進学しましたが、退学後に京都大学工学部建築学科講師として教壇に立ちました。

その後、大阪大学工学部環境工学科助教授、教授を歴任し、1983年には母校である京都大学工学部建築学科教授に就任。さらに、同済大学終身顧問教授（中国上海）、精華大学客員教授（中国北京）などを務め、1996年には京都大学名誉教授となりました。晩年は立命館大学理工学部環境システム工学科教授として後進の育成にも尽力しました。2018年6月9日、胃がんのため逝去されました。

受賞歴と代表作

川崎氏の建築家としての功績は、数々の受賞歴によって裏付けられています。1970年の日本建築学会万国博特別賞を皮切りに、1973年には芸術選奨文部大臣賞を受賞。さらに、建築業協会賞、京都デザイン賞、瑞宝中綬章など、数多くの栄誉に輝きました。

その作品は多岐に渡り、各々の建築物は地域の文化や環境に深く根差した、洗練されたデザインが特徴です。主な作品として、京都市美術館収蔵庫、栃木県立美術館、徳島県文化の森総合公園、みやこめっせ、京都大学百周年時計台記念館、京都大学文学部博物館（現：京都大学総合博物館北館）、承天閣美術館、いのちの塔、新潟県立三条高等学校、加茂美人の湯、石川県こまつ芸術劇場うらら（現：石川県小松市團十郎芸術劇場うらら）、日本の鬼の交流博物館などが挙げられます。これらの作品群は、今日でも人々の生活に潤いを与え、日本の建築史に名を刻んでいます。

その他の活動

建築設計や教育活動に加え、川崎氏は京都駅コンペ審査員長なども務め、建築界全体の発展にも貢献しました。その幅広い活動は、建築家としての枠を超えた、社会貢献への強い意志を反映していると言えるでしょう。

まとめ

川崎清氏は、建築家として、教育者として、そして社会貢献者として、日本の建築界に多大な功績を残しました。その設計思想や建築作品は、後世の建築家たちに大きな影響を与え続け、日本の建築文化の発展に貢献した、重要な人物と言えるでしょう。彼の功績は、これからも長く記憶され続けることでしょう。

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