川津信号場

川津信号場について

川津信号場（かわづしんごうじょう）は、福岡県飯塚市川津に位置した日本国有鉄道（国鉄）幸袋線の信号場であり、1962年に廃止されました。この信号場は、貨物駅である伊岐須駅への枝線との分岐点として設置されていました。信号場の役割は、鉄道の運行を調整し、貨物輸送を円滑に行うための重要なものだったのです。

歴史

川津信号場の歴史は、1899年（明治32年）12月26日に遡ります。この日、九州鉄道によって伊岐須分岐点として開業されました。開業当初から、信号場は貨物輸送の重要な拠点として機能していました。

その後、1907年（明治40年）7月1日には九州鉄道が国有化され、国有鉄道の一部となります。この過程で、信号場はより鉄道網の中での役割を強化することとなりました。

1913年（大正2年）11月25日、川津聯絡所として改称され、これはその名称の変更が示すように、地域の鉄道運営における重要性を反映しています。そして1922年（大正11年）4月1日には、川津信号場に再度改称され、正式な位置づけを得ました。

構造と機能

川津信号場は幸袋線の中でも重要な信号場として機能していました。当初、信号場は伊岐須駅へ向かう貨物輸送のための枝線との分岐点に設置されており、その役割は地域の経済に大きな影響を与えていました。信号場は、鉄道車両の通過や停車の指示を行うことで、運行の安全性を確保し、貨物の円滑な流通を支えていました。

1930年（昭和5年）4月1日付の『国有鉄道線路名称』の改正によって、枝線の分岐はこの信号場から幸袋駅へと変更されたため、幸袋駅から川津信号場までの区間は本線と重複する形になりました。この変更により、信号場の役割が更に明確化され、地域交通の要所として機能することになりました。

廃止

川津信号場は1962年（昭和37年）に廃止され、その役目を終えました。信号場の廃止後も、幸袋線自体は一定の期間存在しましたが、枝線の廃止は当信号場廃止から7年後の1969年（昭和44年）となりました。これにより、川津信号場は歴史の中に位置づけられることとなり、地域の鉄道の変遷を物語る重要な地点となりました。

関連項目

川津信号場の存在は、日本の鉄道網における歴史的な変遷を示すものであり、同様に廃止された信号場や駅の一覧は、鉄道発展の足跡を辿る上で興味深い資料といえるでしょう。地域の鉄道史を考える上で、川津信号場の役割は決して忘れられることはありません。

もう一度検索