川瀬正明

川瀬 正明（かわせ まさあき）

川瀬正明（1947年生まれ）は、日本における光通信技術の第一人者として知られる工学者です。北海道出身の彼は、1970年に北海道大学の工学部電気工学科を卒業後、同大学院の電気工学専攻で修士号を取得し、1972年に日本電信電話公社（現在のNTT）に入社しました。

彼のキャリアは、技術者としての道から始まりました。入社後は、長年にわたりNTTフィールドシステム研究開発センターで光通信線路の研究に携わり、第部長を1991年まで務めました。また、同年には「加入者光線路構成技術の研究」により北海道大学から工学博士の学位を取得しました。その後も、NTTの基礎研究所での研究企画部部長、そしてサービス運営部技術協力センターの所長を歴任するなど、光通信関連の先端技術開発を推進してきました。

1999年に千歳科学技術大学に教授として迎えられた川瀬氏は、大学内での教育や研究を通じて光科学の発展に寄与してきました。2006年には大学院光科学研究科の科長に就任し、その後2008年には総合光科学部長に就任しました。そして、2010年からは千歳科学技術大学の初代学長として、教育機関の運営にも関与するようになりました。

技術者としてだけでなく、彼は研究成果を多くの著書や学術論文としてまとめており、多くの研究者に影響を与えています。代表的な著作には『光アクセス方式 (マルチメディアネットワークシリーズ)』（共著、オーム社、1993年）や『光ファイバ実用マニュアル (JIS使い方シリーズ)』（日本規格協会、1994年）があります。

川瀬正明氏の業績は高く評価されており、1995年には逓信協会前島賞、1997年には科学技術庁長官賞、2003年には電子情報通信学会業績賞を受賞しています。さらに、2007年には紫綬褒章を受章し、その功績が広く認知されています。

川瀬氏は、光通信分野における技術革新を推進するだけでなく、次世代の技術者育成にも尽力しています。千歳科学技術大学において多くの学生に知識と技術を伝え、多くの研究プロジェクトに参加して、光通信の未来に貢献することに専念しています。今後の彼の活動にも注目が集まることでしょう。

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