川田稔

川田 稔 (かわだ みのる)

川田稔は、日本の歴史学者及び政治学者であり、1947年6月21日に高知県に生まれました。彼は名古屋大学の名誉教授であり、以前は日本福祉大学の教授として教鞭をとっていました。彼の研究分野は主に近代日本の政治外交史及び政治思想史であり、特に大正期の政治家や政党政治家に関する研究で知られています。

学歴とキャリア

川田は1971年に岡山大学法文学部を卒業し、1978年には名古屋大学大学院法学研究科の博士課程を単位取得満期退学しました。彼は同年に名古屋大学法学部の助手として勤務を始め、その後、1980年には日本福祉大学経済学部の講師に就任。1989年には同大学の社会福祉学部助教授に昇進し、1990年には教授に就任しました。その後、1996年からは名古屋大学情報文化学部及び大学院人間情報学研究科で教授として活躍し、2012年に定年退任しましたが、その後も日本福祉大学で子ども発達学部の教授を勤め続け、2018年に退任しました。

特筆すべき点として、1999年から2000年の間、北京日本学研究センターの客員[[教授]]を務めました。

研究分野と著作

川田の研究は、主に原敬や濱口雄幸、山県有朋などの大正期の政治家に焦点を当てており、それに加えて昭和時代の陸軍指導者である永田鉄山についても多くの研究を行っています。また、彼は民俗学者の柳田國男についても洞察を深め、政治思想史的観点からの研究を展開しています。

2012年には著書『昭和陸軍の軌跡』で第21回山本七平賞を受賞し、その功績が評価されています。

著作としては、以下のようなものがあります：

• - 『柳田国男の思想史的研究』 (1985年)
• - 『原敬 転換期の構想――国際社会と日本』 (1995年)
• - 『浜口雄幸――たとえ身命を失うとも』 (2007年)
• - 『昭和陸軍全史 1-3』 (2014-2015年)
• - その他多数の編纂書や共編書を含む

川田は、幅広いテーマで執筆しており、特に日本の政治の歴史に関する深い知見を持つ研究者として広く認知されています。彼は日本政治学会や社会思想史学会などの学会に所属し、活動を通じて日本の歴史学界において重要な役割を果たしています。

担当科目

彼は「政治学」、「比較文化論」「宗教と共同体」など多岐にわたる科目を担当し、学生たちに対して歴史的視点からの思考を促しています。また、名古屋大学時代には院生に「政治外交思想論」を教え、学部では「政治外交思想史」を担当していました。彼の授業は、学生たちにとって非常に興味深く、有益なものとして高く評価されています。

川田稔の研究や教育活動は、日本の政治史や思想の理解を深めるために貢献しており、彼の業績は今後とも多くの人々に影響を与えることでしょう。

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