工具箱

工具箱（toolbox）は、工具を収納するための箱であり、その用途や形状は多岐にわたります。一般的には、持ち運び可能な小型のものを指すことが多いですが、大型のものや箱型ではない工具収納具も含まれます。

工具箱は、収納する対象、用途、材質などによって様々な種類が存在します。大きく分けると、据え置きを前提としたもの、移動・持ち運びを前提としたもの、そして、積載場所に作り付けられたものがあります。

据え置きを前提とした工具箱

チェスト：引き出し式の工具箱で、天面に蓋があり、蓋を開けた部分にも収納部があるタイプです。引き出しは浅く、工具を平面的に収納できるため、整理整頓がしやすいのが特徴です。様々なサイズがあり、赤いものが多く見られます。

キャビネット：引き出し式の工具箱で、天面に収納部がないタイプです。チェストとローラーキャビネットの間に設置され、収納量を増やすために使用されます。ミドルチェストとも呼ばれます。

ローラーキャビネット：キャビネットにキャスターが付いたもので、大型で収納量が多いのが特徴です。天面がフラットになっており、作業台として使用したり、上にチェストを載せて収納量を増やすことも可能です。

壁掛けタイプ：薄い箱状の本体に工具を掛けるフックが多数取り付けられています。フックは移動可能で、収納する工具に合わせて位置を調整したり、工具のシルエットが描かれているものもあります。

移動・持ち運びを前提とした工具箱

ワゴンタイプ：キャスターが付いており、工具を載せたまま移動が可能なタイプです。ローラーキャビネットよりも機動性に優れており、自動車整備工場などでは、作業者が移動する際に工具をまとめて運ぶために使用されます。

手持ちタイプ：最も一般的な工具箱で、収納量は少ないですが、軽量で手軽に持ち運べるのが特徴です。一般家庭やプロの整備士の出張用として利用されます。片開きタイプ、両開きタイプ（観音開きタイプ）、引き出し型タイプ、トレー付きタイプ、キャリーバックタイプ、バックパックタイプなど、様々な種類があります。材質も金属製、プラスチック製、ナイロン製、本革製などがあります。

積載場所に作り付けられた工具箱

自動車などの乗り物には、整備用工具を積載するための工具箱が、あらかじめ作り付けられている場合があります。これにより、移動先でも必要な工具をすぐに取り出して使用できます。

主なメーカー

工具箱の製造メーカーは多数存在し、それぞれに特徴があります。

参考資料

『工具の達人』ベストカー編、株式会社 三推社・株式会社 講談社、2007年1月27日発行、134頁から144頁
『工具&ガレージライフ』株式会社 笠倉出版社、2011年7月5日発行、43頁から47頁、ISBN 978-4-7730-1719-9

関連項目

工具
危険予知訓練 - ツールボックスミーティング (ToolBoxMeeting, TBM)

外部リンク

* TONEのWebカタログ

工具箱は、単に工具を収納するだけでなく、作業効率を向上させ、安全に工具を管理するための重要なツールです。用途に合わせて適切な工具箱を選ぶことで、作業環境をより快適にすることができます。

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