左翼党 (フランス)

左翼党（Parti de Gauche, PG）は、フランスにおける民主社会主義を掲げる政党です。ドイツの左翼党をモデルとしており、その思想的背景には、社会民主主義の理念と、より急進的な社会変革を目指す姿勢が見られます。

2008年11月、社会党を批判し離党したジャン＝リュック・メランション元上院議員を中心に設立されました。メランションは、社会党の政策が十分に社会主義的ではないと考え、より明確な左派の立場を打ち出すために新党を結成しました。その後、緑の党を離党したメンバーも合流し、党勢を拡大しました。

左翼党は、フランス共産党など他の左派政党との連携を重視し、幅広い左翼勢力の結集を目指しています。その戦略的な試みとして、左翼戦線（Front de Gauche）という政党連合を構築しました。左翼戦線は、複数の左派政党が共同で選挙戦を戦い、政策を共有するための枠組みです。

2009年の欧州議会議員選挙では、左翼戦線として参加し、6.48％の得票率で5議席を獲得しました。この選挙で、メランション自身も欧州議会議員に当選し、党の代表としてヨーロッパの政治舞台で活動することになりました。2012年のフランス大統領選挙では、左翼戦線はメランションを擁立し、第1回投票で11.1％の得票を得て4位となりました。これは、左翼党および左翼戦線にとって大きな成果であり、フランスの政治における左派勢力の存在感を示すものとなりました。大統領選挙直後に行われた議会総選挙では、左翼戦線は10議席を獲得し、そのうち左翼党は1議席を獲得しました。

左翼党は、フランスの政治において、社会民主主義的な政策を提唱し、格差是正や社会福祉の充実、環境保護などを訴えています。また、ヨーロッパレベルでの協力や、グローバリゼーションに対する批判的な視点も持っています。他の左派政党との連携を通じて、フランス社会における左派勢力の結集と、より公正で持続可能な社会の実現を目指しています。

党の公式サイトでは、最新の政策や活動報告、党員への呼びかけなどが掲載されており、党の活動を広く社会に発信しています。

外部リンク
* 党公式サイト（フランス語）

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