巨泉のワールドスタークイズ

『巨泉のワールドスタークイズ』：常識を覆した、スターたちの秘話クイズ番組

1984年から1988年にかけて、日本テレビ系列で春、秋、正月に放送された特別番組『巨泉のワールドスタークイズ』。この番組は、当時世界的に活躍していたスターたちが、自身の知られざるエピソードや秘密をVTRで紹介しながらクイズを出題するという、斬新なスタイルが特徴でした。司会を務めた大橋巨泉氏の軽妙なトークと、予測不能な展開が視聴者を魅了し、大きな人気を博しました。

クイズ形式と独自の得点システム

番組では、国内外の著名人たちが、自身の驚くべき秘密や秘話をクイズ形式で出題。解答者たちは、これらの情報を元に推理し、得点を競い合いました。この番組の大きな特徴は、司会の大橋巨泉氏が各問題の難易度に応じて独自に得点を決定していた点です。さらに、番組途中では点数順に解答者の席替えが行われ、常に緊迫した状況が演出されていました。

衝撃の最終問題と逆転劇

番組のクライマックスを飾る名物クイズは、それまでの正解の中に1つだけ嘘が含まれており、解答者たちは嘘を見抜く必要がありました。この最終問題の得点は、クイズ解答者の首位と最下位の得点差に1点をプラスした点数とされていたため、それまでの努力が水の泡になるという、大逆転劇が頻繁に起こりました。これは、従来のクイズ番組の常識を覆す、革新的な手法でした。特にビートたけしさんが出演した回では、最終問題のルール説明に「じゃ今までやって来た苦労は一体何だったんですか！」と突っ込むのが恒例となっていました。

賞金と豪華出演者

賞金は、100万円相当の硬貨（1円硬貨100万枚、10円硬貨10万枚など）が入った箱が3つ用意され、解答者たちはその中から1つを選びました。しかし、正しく100万円が入っているのは1つの箱だけで、他の2つは金額が少なくなっていました。番組後期には、少ない金額の箱を選んだ解答者に、その差額が2位の人に贈られるというルールに変更されました。

番組には、マイケル・ジャクソン、モハメッド・アリ、ブルック・シーズ、ジャッキー・チェンといった世界的スターのほか、日本の芸能界を代表する多くの著名人が出演。その豪華な顔ぶれも、番組の人気を支える大きな要素でした。

特番としての展開

日本テレビ開局35周年記念企画として放送された第8回（1988年1月3日）は、番組対抗戦形式で、日本テレビの人気番組の出演者たちが「大橋巨泉チーム」と「ビートたけしチーム」に分かれて対戦しました。第9回（1988年4月10日）は、男女チーム対抗戦という形式で、視聴者を楽しませました。これらの特番形式も番組の魅力を高め、多くの視聴者を惹きつけました。

まとめ

『巨泉のワールドスタークイズ』は、豪華な出演者、独自の得点システム、そして衝撃的な逆転劇が織りなす、かつてないクイズ番組でした。その斬新なスタイルと、常識を覆す展開は、多くの視聴者に深い印象を与え、日本のクイズ番組の歴史に大きな足跡を残しました。番組で繰り広げられたスターたちの秘話や、予測不能な展開は、今見ても新鮮で、高いエンターテイメント性を持ち合わせています。番組の構成、音楽、演出、そしてプロデューサー、ディレクターなどスタッフの熱意が、この番組を成功に導いたと言えるでしょう。

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