巻雲 (夕雲型駆逐艦)

巻雲（まきぐも）

巻雲は、1939年度の日本海軍の駆逐艦であり、一等駆逐艦夕雲型の2番艦です。この艦の名前は、以前の敷波型駆逐艦「巻雲」にちなんでいます。

艦歴の概要

竣工までの道のり

巻雲は1940年12月23日に藤永田造船所で起工し、翌年の11月5日に進水しました。艤装員長として藤田勇中佐が着任し、1942年3月14日に竣工を迎えました。竣工後は横須賀鎮守府に所属し、警備艦としての役割を果たしました。

第十駆逐隊の編成

横須賀鎮守府での配備後、巻雲は夕雲と共に第10駆逐隊を編成し、任務に就きました。1942年の6月5日にはミッドウェー海戦に参加し、アメリカ軍機動部隊との初の激闘を経験しました。この戦闘では、空母蒼龍の乗員救助に尽力し、後に他の空母の支援活動も行いました。

アメリカ軍との戦い

巻雲は、ガダルカナル島の戦いにも参加し、数々の輸送作戦や砲撃任務を遂行しました。1942年11月にはさまざまな任務に従事し、連合軍との大規模な海戦を経て、その存在感を示しました。この戦闘の最中、巻雲は多くの乗員を救助し、連携を強化しました。

南太平洋海戦

10月26日の南太平洋海戦では、巻雲とその姉妹艦秋雲がアメリカ空母ホーネットの処分に寄与しました。艦長の指揮のもと、接近して魚雷を発射し、艦を撃沈に追い込みました。この戦いは日本海軍にとって記憶に残る戦闘のひとつとなりました。

最後の任務

巻雲は1943年1月31日、ショートランドを出撃しましたが、途中で触雷し航行不能となりました。そのため、艦尾を接触した夕雲によって曳航されるも、艦内の浸水がひどく、最終的には巻雲を雷撃処分する決定が下されました。このようにして、巻雲は1943年3月1日に海軍の艦籍から除籍されました。

歴代艦長

艦の指揮官として奉職したのは、藤田勇中佐で、艤装員長から駆逐艦長へと職務を全うし、巻雲の最後まで責任を持ちました。

参考文献

本艦に関する詳細な情報は、いくつかの公式資料や歴史研究に基づいており、関連する艦艇や戦いに関する文献は数多く存在します。それぞれの艦艇の戦歴や任務の詳細を知ることで、当時の日本海軍の状況や巻雲の果たした役割をより深く理解することができます。

以上が駆逐艦巻雲の概要とその歴史です。巻雲は数々の戦闘で活躍し、その名は艦船史の中で語り継がれることでしょう。

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