市村緑郎

市村 緑郎（いちむら ろくろう）について

市村緑郎は、1936年4月21日に茨城県下妻市で生まれた日本の彫刻家です。彼はその独特なスタイルと感性を持った作品を通じて、国内外で高く評価されてきました。市村は、茨城県立下妻第一高等学校を卒業後、1961年に日展に初めて作品を出品し、これを契機に彫刻の道を突き進むことになります。

1962年には東京教育大学の教育学部芸術学科に入学し、彫塑専攻を学びましたが、同年の6月に中退しました。その後、彼は自身の技術を磨くために様々な経験を重ねていきます。1977年には文部省の在外研究員としてヨーロッパに渡り、さらに広い視野を持つようになります。

1983年には埼玉大学の教授に就任し、1986年には白日会の会務委員、1987年から1992年には彫刻部の事務局長を務めました。1987年には日展の審査員も務め、その後2001年に日展の評議員に就任します。2002年には埼玉大学を定年退官し名誉教授に、さらには崇城大学の美術学科で教授として活躍しました。

市村の功績は数多く、2005年にはさいたま市文化賞を受賞し、2006年には日展の理事、2008年には日本芸術院の会員に選ばれました。また、2009年には下妻市から市民栄誉賞を授与されました。市村は2014年4月27日に、間質性肺炎のために78歳で亡くなりました。彼の功績が認められ、没後には叙正四位と旭日中綬章が追贈されました。

埼玉大学内には、2000年に開学50周年を記念して市村がデザインした記念像が設置されており、訪れる人々の目を引いています。

代表作

市村緑郎の代表作には多くの作品があり、特に評価されているものには以下の作品があります。

• - 「こしかけているひとII」（2002年、白日展中澤賞受賞）
• - 「空高く」（2003年、日展内閣総理大臣賞受賞）
• - 「間」（2006年、日本芸術院賞受賞）

これらの作品は、彼の独自の視点や造形感覚を反映したものとして、多くの人々に深い印象を残しています。市村緑郎は日本の彫刻界において重要な位置を占め、彼のアートは今後も多くの人々に影響を与え続けることでしょう。

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