市棚駅

市棚駅：宮崎県最東端かつ最北端の駅

市棚駅は、宮崎県延岡市北川町川内名に位置する九州旅客鉄道（JR九州）日豊本線の駅です。宮崎県内にある日豊本線の駅としては、小倉駅から最も近い駅となっています。興味深いことに、この駅と隣の宗太郎駅の間には、大分県と宮崎県の県境があるだけでなく、JR九州の大分支社と宮崎支社の境界も存在します。そのため、市棚駅は宮崎支社管轄エリアの最初の駅となります。

かつては、延岡方面からの折り返し列車や延岡～佐伯間の列車が運行されており、475系、717系、キハ220形などの車両が使用されていました。しかし、2018年3月17日のダイヤ改正以降は、787系特急電車を使用した普通列車が、上り2本、下り1本のみ運行されています。特急電車といっても、4両編成のうち先頭車両1両のみが乗車可能な設定となっています。

市棚駅は、宮崎県最東端かつ最北端の駅という地理的な特徴も持っています。特に、青春18きっぷを利用した旅行者にとっては、本数が極端に少なく、運行時間帯も限られている宗太郎越え区間にある駅として有名で、旅行の難所として認識されています。

歴史

市棚駅は1923年（大正12年）7月1日に鉄道省によって開設されました。その後、1972年（昭和47年）2月25日に貨物取扱いを、同年3月30日には荷物扱いを廃止し、無人駅となりました。1987年（昭和62年）4月1日の国鉄分割民営化により、JR九州の駅となりました。1996年（平成8年）6月1日には、宮崎総合鉄道事業部の発足に伴い、大分支社から鹿児島支社に移管され、宗太郎駅との間に支社境が変更されました。2017年（平成29年）9月には台風18号の影響で運休、代行バス輸送が行われるなど、自然災害の影響も受けています。そして2022年（令和4年）4月1日には、宮崎支社の発足により、鹿児島支社から宮崎支社に移管されました。

駅構造

市棚駅は、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の、合計2面3線のホームを持つ地上駅です。ホーム間は跨線橋で連絡しています。無人駅であるため駅舎はなく、かつて駅舎があった場所には木造の便所が建てられています。簡素なつくりではありますが、接近放送設備が設置されています。

利用状況

近年、市棚駅の1日平均乗車人員は減少傾向にあります。（具体的な数値は省略）

駅周辺

駅の裏手には国道10号が走り、駅前は旧道となっています。国道10号沿いには商店が点在しています。また、近隣を流れる小川はホタルの観賞地としても知られています。市棚駅周辺には、市棚簡易郵便局、鏡山展望所、鏡山パラグライダーテイクオフ場などがあります。

隣の駅

• - 九州旅客鉄道（JR九州）

- ■日豊本線
- 宗太郎駅 - 市棚駅 - 北川駅

市棚駅は、歴史と地理的な特徴を併せ持ち、利用者の減少という課題を抱えながらも、地域住民の生活や観光に貢献している駅と言えるでしょう。

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