市立小樽図書館

市立小樽図書館の概要

市立小樽図書館は、北海道小樽市花園に位置する公立の図書館です。1916年に開設されて以降、多くの市民に利用されてきました。最初は小樽区役所の一部としてサービスを提供し、1922年に市制が施行されると「市立小樽図書館」と改称されました。1923年には専用の建物が完成したものの、その後の老朽化に伴い1983年に新館が設立されました。

歴史的背景

小樽での図書館設立の概念は明治時代にまで遡ります。1888年には小樽教育会が創立され、その中で図書館設立の話が持ち上がったものの、具体的な進展は約30年後のことでした。1915年には区会から図書館設置の許可が下り、翌年には区立小樽図書館が開館しました。

開設当初は利用に条件があり、特に学校や官公庁に所属する人々に限定されていました。1920年には閲覧室が設けられ、徐々に利用しやすくなっていきます。市制施行後、図書館の名称が変更された年には、図書館もまた市民のための施設としての役割を強化していきました。

施設の進化

1923年、新館が落成するまでに約20年の時を要しましたが、その後、2階建ての木造の建物が完成し、普通閲覧室や児童閲覧室が設けられました。当時は貴重だった書籍を多くの市民に提供するため、館員たちは懸命に運営にあたりました。

昭和期には、図書館が憲兵隊に接収されるという困難な時期がありましたが、1946年に再開されると、その後もさまざまなサービスを通じて市民との関係を深めていきます。1974年には移動図書館サービスが始まり、地域の多くの人に図書利用の機会を広げることとなりました。

新館の建設は1983年に完了し、開架方式に変更されることで、より多くの人が自由に図書を選べるようになりました。以後も定期的にリニューアルやサービスの更新が行われ、市民からの信頼も厚い図書館として発展を続けています。

現代の取り組み

2007年からは小樽商科大学との連携を開始し、学術資源を共有することで、さらなる知識の交流を促進しています。また、インターネット予約や視覚障害者向けのサービスなど、時代に応じた新たな取り組みも行われています。特に、朗読CDの貸出は視覚以外の理由で本を読むのが難しい人々に配慮した心温まるサービスです。

2016年には創立百周年を迎え、地域の子供たちと共同でキャラクターを作成したり、様々なイベントを開催することで、地域の文化に根ざした図書館の役割を強調しています。

立地とアクセス

この図書館は小樽駅から徒歩10分の位置にあり、バスでもアクセスが便利です。また、駐車場も完備されており、車での訪問も可能です。

まとめ

市立小樽図書館は、その歴史とともに進化を続ける地域に根ざした施設です。教育や学習の場としての役割を果たしながら、市民が集える場所としての機能も併せ持っています。これからも市民の知的ニーズに応えつつ、地域文化の発展に寄与することが期待されます。

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