布施明のグッDAY

番組概要

『布施明のグッDAY』（ふせあきらのグッデイ）は、日本のテレビ朝日系列局を中心に、1987年 10月5日から1988年 4月1日まで、平日昼間に生放送されていたワイドショー番組です。正式名称は番組タイトル通りですが、メイン司会に歌手の布施明氏を起用した点が大きな特徴であり、当時の昼のワイドショーとしては異色の存在感を放っていました。

放送時間は毎週月曜日から金曜日までの正午、12時00分から12時55分までの55分間でした。この時間帯は、各局がしのぎを削るワイドショー激戦区であり、本番組もその一角を担う形でスタートしました。

コンセプトと制作背景

本番組が掲げた主なコンセプトは、世界各地で起きている出来事を、視聴者にとってコンパクトかつ分かりやすく伝えることでした。硬派なニュース番組というよりは、ワイドショーの体裁を取りながら、海外のニュースに焦点を当てるという独自の切り口を持っていました。当時の番組キャッチコピーは、「カリフォルニア・シャワーに乗せてお送りする、時めきのニュース・クリップ」というものであり、都会的で軽快なイメージを打ち出そうとしていたことがうかがえます。

番組制作発表の記者会見に臨んだ布施明氏は、自ら番組への意気込みを語りました。「昼食時という時間に、世界中から発信されるさまざまなニュースを、多くの人々に知ってほしいと感じています」と番組の目的を述べた上で、「ライバルは『ニュースステーション』です?!」と、当時の人気報道番組を引き合いに出すユニークな表現で、番組にかける熱意と、もしかすると若干のユーモアを交えて語ったと伝えられています。これは、単なる昼の情報番組に留まらず、報道・ニュースとしての質も追求しようとする意図の表れだったのかもしれません。

主なコーナー構成

番組は生放送の特性を生かし、速報性のあるニュースや情報を取り上げていました。主なコーナーとしては、以下のようなものがありました。

グッDAYニュース: その日の主要な国内外のニュースを伝えるコーナー。
グッDAYフラッシュ: 短いニュースやトピックスをテンポよく紹介するコーナー。
* 特集: 特定のテーマについて掘り下げて解説するコーナー。

これらのコーナーを中心に、世界の出来事を分かりやすく解説することを目指した構成となっていました。

出演者と番組を彩った楽曲

メイン司会として歌手の布施明氏が起用され、パートナーを務めたのはフリーアナウンサーの西村知江子氏でした。布施氏の落ち着いた語り口と西村氏のサポートにより、番組は進行されました。

番組のテーマ曲も、その雰囲気を形成する重要な要素でした。オープニングテーマ曲は作曲者不明とされていますが、番組開始から終了まで使用されました。一方、エンディングテーマ曲には、布施明氏自身が歌う楽曲「さみしさの理由（わけ）」が使用されました。この楽曲は、番組放送期間中の1987年12月21日にリリースされたシングルであり、番組のエンディングを布施氏自身の歌声で締めくくるという、司会と歌手という布施氏の二つの顔を活かした演出がなされていました。

放送ネットワーク

『布施明のグッDAY』は、キー局であるテレビ朝日をはじめとするテレビ朝日系列局で放送されていました。多くの系列局では、キー局と同じ平日12時00分からの同時生放送の形式をとっていましたが、一部のネット局では、都合により遅れて放送される「遅れネット」の形態が取られていました。これらの遅れネット局では、放送時間が14時00分から14時55分、あるいは15時00分から15時55分といった、午後の時間帯に変更されていました。

結果と最終回

布施明氏を司会に据え、独自のコンセプトでスタートした『布施明のグッDAY』でしたが、結果としてわずか半年間という短期間で放送を終了することとなりました。ワイドショー激戦区での視聴率競争など、様々な要因が影響したと考えられます。

最終回の放送は、普段のスタジオではなく、東京・浅草にある浅草ビューホテルから生中継という形で行われました。番組の締めくくりとして、これまでのニュースを振り返るというよりも、メイン司会である布施明氏の歌手としての側面に焦点を当てた構成がとられ、彼の歌唱が中心となる内容で放送が終了しました。短命に終わった番組ではありましたが、布施明という個性的な司会者による、世界のニュースを取り上げるという意欲的な試みとして記憶されています。

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