希望にみちて -都城市歌-

「希望にみちて -都城市歌-」

「希望にみちて -都城市歌-」（きぼうにみちて みやこのじょうしか）は、宮崎県都城市の新しい市歌として2015年に制定されました。この市歌は、地域住民の願いを込めて市民の一体感を強め、郷土愛を育むことを目的としています。作詞は石原一輝が手掛け、補作は都城市市歌選定委員会が行い、作曲は新実徳英によるものです。都城市にとって、この市歌は新設合併後の初めての市歌であり、歴史的にも重要な意義を持っています。

歴史的背景

都城市は2006年1月1日に新設合併を果たす以前、1933年と1954年にそれぞれ郷土の詩人富松良夫による市歌が制定されていました。また、1964年には市制40周年を記念して「市民の歌」が制定されています。しかし、合併にともないこれらの市歌は全て失効しました。新設合併における法的な取り扱いにより、都城市の旧市の市歌は基本的に新しい市では無効となります。これにより、都城市は長期間にわたり市歌のない状態に置かれていました。

新市歌の制定過程

3代目の市歌の制定が必要とされるようになったのは、2013年のことでした。これは合併10周年を前にした取り組みで、歌詞の募集が行われました。その結果、全国から80篇の応募があり、審査を経て石原一輝の作品が採用されました。彼は東京都からの応募者であり、日本児童文芸家協会の最優秀賞を受賞した実績もあります。特筆すべきは、入賞作の中には都城市からの応募は無く、佳作も全て宮崎県外からのものでした。

制作者は市歌選定委員会が選んだ新実徳英で、2015年に正式に制定されました。この市歌の制定目的は、地域の結束を図り、南九州のリーディングシティとしての発展を図ること。そして、市民の願いを実現するための一助とすることです。このように、都城市は10年ぶりに地域住民が共に歌う市歌を持つことができたのです。

市歌の紹介と普及活動

制定された「希望にみちて」は、6月28日に開催された「市歌コンサート」で一般市民に披露され、その後、市内の学校や公民館にCDが無償配布されました。また、都城市役所では市歌の貸し出しも行われています。さらに、防災無線では毎日正午と17時にこの市歌が流れ、市民に親しまれる存在となっています。

このように「希望にみちて -都城市歌-」は、ただの歌ではなく、地域のアイデンティティの強化や、住民の絆を深める重要な役割を果たしています。これからも市歌を通じて地域の愛と希望が広がっていくことでしょう。

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