希萌創意

希萌創意（Simon Creative）：台湾発、世界へ羽ばたくキャラクターデザイン企業

希萌創意（Simon Creative）は、台湾を拠点とするキャラクターデザイン、マーケティング、版権管理を専門とする企業です。同社の設立は、創業者である楊家宇氏（英語名：Simon）の情熱と才能あってこそ。楊氏は、クリエイティブディレクターとして、キャラクターデザインからマーケティング戦略、版権管理まで、事業全体を統括する中心人物となっています。

創業者楊家宇氏の歩み：自動車科からバーチャルアイドルのパイオニアへ

台北出身の楊氏は、大安高工汽車科を卒業後、国立屏東科技大学へ進学。在学中はイラストレーター仲間と共に学内同人サークル「台湾屏科大温羿漫研社」を設立し、代表を務めました。日本のサブカルチャーの影響を受けながらも、自身はイラスト制作を外注するなど、ビジネス的な視点も持ち合わせていたことが、後の成功につながります。

台湾マイクロソフトのバーチャルアイドル「藍澤光」が登場した際、楊氏はバーチャルアイドルの可能性に着目。「完全な美貌、老化や変貌のリスクの低さ、ゴシップの absence」といった点を分析し、コストパフォーマンスの高さを指摘しました。この分析は、後のキャラクタービジネス展開において重要な指針となりました。

屏東県を中心に、様々な自治体や公共機関のマスコットキャラクターの制作に携わってきた楊氏は、代表作である「高捷少女」の大成功を機に、2014年12月、サークルのメンバーと共に希萌創意を設立。大学卒業後も、クリエイティブディレクターとして、キャラクター設定、イラストレーター選定、提携先との交渉、版権管理など、事業のあらゆる面に携わっています。

希萌創意の活動：台湾国内にとどまらないグローバル展開

希萌創意は、自社管理キャラクター商品のオンライン販売や、台湾の同人即売会「ファンシーフロンティア」への参加など、活発な活動を展開しています。その活動は台湾国内にとどまらず、日本やシンガポール、中国など海外にも及んでいます。

国立台北大学や北海道大学大学院での講演活動、コミックマーケットへの参加など、学術的な交流や商業的な展開も積極的に行っています。日本企業とのコラボレーションも盛んで、日本語でのSNS発信も行うなど、グローバルな視点を持った活動が特徴です。

代表的なキャラクターとメディアミックス展開

希萌創意は、数々の魅力的なキャラクターを生み出しており、それらはライトノベル、LINEスタンプ、ミニフィギュア、ソーシャルゲームなど、様々なメディアミックス展開が行われています。

代表的なキャラクターには、以下のものがあります。

高捷少女: 高雄捷運（地下鉄）の公式キャラクターとして大ヒット。希萌創意の代表作であり、法人設立のきっかけにもなりました。
空気少女（艾兒）: アイドリングストップによる大気汚染軽減を啓発する妖精。
迷路小瑪（瑪姫）: 台湾の教会をモチーフにしたキャラクター。
初夏的東港之桜（絢桜）: 東港町の桜えびを擬人化したキャラクター。
魔法少女iPASS（小帕）: IC乗車カード「一卡通」をテーマにした魔法少女。
東津萌米 穂姫: 台湾のブランド米「高雄145」を擬人化したキャラクター。
* 食用系少女: 台湾の小吃（B級グルメ）を擬人化したキャラクター群。

これらのキャラクターたちは、それぞれの背景や設定、魅力的なビジュアルを持ち、多くのファンを魅了しています。

二次創作に対する姿勢

希萌創意は、公共機関とのタイアップ作品が多いことから、二次創作については、公序良俗に反するものを除き、比較的寛容な姿勢をとっています。

希萌創意の今後

希萌創意は、台湾の文化・観光振興に大きく貢献し、その活動は海外にも広がりを見せています。今後も、独自のキャラクターデザインとマーケティング戦略で、更なる成長と発展が期待されます。

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