帯屋町 (高知市)

高知市 帯屋町：歴史と文化が息づく商店街

帯屋町は、高知県高知市の中心部に位置する町名で、帯屋町一丁目と帯屋町二丁目から構成されています。全域で住居表示が実施されており、郵便番号は780-0841です。

歴史

帯屋町の歴史は古く、高知城下郭中に位置し、元和5年（1619年）にはその名が確認できます。町名は、土佐藩二代藩主山内忠義の時代に活躍した大商人、帯屋勘助に由来するとされています。明暦3年（1657年）から寛文3年（1663年）頃には武家街へと変化しましたが、それ以前には10軒以上の大きな町家が軒を連ねていました。元禄11年（1698年）の大火後には、「ハマグリ丁」と呼ばれる横町が生まれました。

明治時代に入ると、1884年（明治17年）には町内に高知県庁が置かれました。藩政時代から本町で行われていた日曜市は、1904年から1948年まで帯屋町で開催されるようになります。第二次世界大戦以前は、新京橋や京町に比べて「二流街」という印象がありましたが、高知大空襲後の都市計画により状況は一変します。京町が“片側街”となり、新京橋が公園になったことで、有力な商店が帯屋町に集まるようになりました。1947年には、現在の帯屋町二丁目に高知大丸が開業し、県庁や高知市役所などの官庁街に近い立地から、市内外からの人々を惹きつけ、飲食店や映画館、パチンコ店などが集まる賑わいを見せました。高知大丸は1950年に焼失しましたが、同年11月に再建。1955年には京町に移転しました。その後、高知大丸の跡地には、1958年に高知スーパーマーケットが開業しました。

高知は自由民権運動の中心地であり、立志社発祥の地でもあります。現在、大丸前にはその記念碑が建てられています。

町域

1936年には町域の一部が新京橋と丸ノ内となり、1972年には住居表示が実施され、新京橋の全域と西紺屋町・細工町・追手筋・京町・堺町の一部が編入されました。帯屋町商店街は東西に長く、中ノ橋通り（高知県道16号高知本山線）を境に東が一丁目、西が二丁目となっています。北は追手筋一丁目・二丁目、南は本町一丁目～三丁目に挟まれ、高知市中央公園の南端は国道32号を挟んで堺町と接しています。東端ははりまや町一丁目・二丁目、西は本町四丁目と接しています。

一丁目の高知市中央公園東側には高知大丸本館・東館、公園西側にはリッチモンドホテル高知とドーミーイン高知が位置しています。ドーミーインはファッションビル「リブロード」の跡地に建てられ、1階には高知銀行帯屋町支店があります。二丁目東側にはダイエーショッパーズ高知店（旧 高知スーパーマーケット）跡に複合施設「帯屋町CENTRO」が2015年に開業。その西側には、鮮魚店や居酒屋などが集まる「ひろめ市場」と高知大神宮があります。

帯屋町は、その歴史的な背景と多様な商業施設が融合した、高知市を代表する商店街として、今日も多くの人々で賑わっています。

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