帰郷 (1964年の映画)

映画『帰郷』(1964)について

大佛次郎の小説『帰郷』を原作とした映画『帰郷』は、1964年に日活によって製作され、西河克己が監督を務めました。主演は森雅之と吉永小百合。第二次世界大戦下のインドシナを舞台にした原作を、キューバ革命へと大胆に置き換えた翻案が特徴です。

あらすじ

物語は、革命後のキューバから日本へ一時帰国した守屋恭吾（森雅之）が、かつて別れた妻、節子（高峰三枝子）と娘、伴子（吉永小百合）との再会を果たすところから始まります。恭吾は、革命に身を投じた過去を持ち、そのために家族と離れざるを得ませんでした。伴子は父を知らずに育ちましたが、恭吾との交流を通して、徐々に父への理解を深めていきます。しかし、恭吾にはキューバへ帰らなければならない理由があり、束の間の再会は、再び別れの時を迎えます。ラストシーンは、恭吾が羽田空港からキューバへと旅立つ場面で幕を閉じます。

キャスト

守屋恭吾：森雅之
守屋伴子：吉永小百合
守屋節子：高峰三枝子
隠岐達三：芦田伸介
岡部雄吉：高橋英樹
高野左衛子：渡辺美佐子
牛木剛：玉川伊佐男
岡村俊樹：檀太郎
編集長：森塚敏

スタッフ

企画：山本武
監督：西河克己
助監督：白鳥信一
脚色：馬場当、西河克己
原作：大佛次郎
撮影：横山実
音楽：池田正義
美術：佐谷晃能

映画の特徴

原作からの大きな変更点として、舞台をキューバ革命に変更した点が挙げられます。また、原作では金閣寺で父と娘が会う場面が、映画では奈良の法隆寺に変更されています。これらの変更は、映画独自の解釈と演出によるものでしょう。

DVD情報

DVDマガジン「吉永小百合・私のベスト２０・第6号・帰郷」が講談社より2015年に発売されています。

同時上映

『海賊船 海の虎』

外部リンク

帰郷(1964) - 映画DB

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