常本照樹

常本 照樹について

常本 照樹（つねもと てるき、1955年10月9日生まれ）は、日本における著名な法学者であり、その研究分野は主に憲法であります。彼は北海道大学の名誉教授であり、札幌大学で特別客員教授としても活躍しています。また、2020年からは財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構の理事長を務めており、先住民族の権利の向上に寄与する活動にも取り組んでいます。

常本氏は北海道岩見沢市に生まれ、1974年に北海度札幌北高等学校を卒業しました。続いて1978年に北海道大学法学部を卒業し、1980年には同大学大学院法学研究科で公法専攻の修士課程を修了しました。さらに、1983年には北海道大学大学院法学研究科で公法専攻の博士課程を修了し、法学博士の学位を取得しました。

学界でのキャリアは1983年に始まり、最初は北海道教育大学札幌分校に助手として赴任し、その後、講師・助教授を経て教授に就任しました。1990年からはカリフォルニア大学バークレー校のロースクールで在外研究を行い、その後も北海道大学法学部教授としての活動を続けてきました。

常本氏は1998年から1999年にかけてはハーバード・イェンチン研究所でも研究を行い、2006年には北海道大学大学院法学研究科副研究科長に就任しました。また、2007年には北海道大学アイヌ・先住民研究センター初代センター長に就任し、2008年からは法学部長を務めました。最終的には2020年に北海道大学名誉教授となり、札幌大学地域共創学群の教授として現在に至ります。

社会活動については、「（仮称）札幌市防犯カメラの設置及び運用に関するルール」策定検討委員会の委員長を務めるなど、地域社会での貢献も重視しています。

常本氏の著作には、『アイヌ民族をめぐる法の変遷　旧土人保護法から「アイヌ文化振興法」へ』といった単著や、多数の共著・編著が含まれています。特に、憲法に関する著作も多く、中村睦男との『憲法裁判50年』や、『日本国憲法解釈の再検討』などは評価されています。また、M・L・ベネディクトの『アメリカ憲法史』の翻訳も行っています。

常本氏は、多くの門下生を育てており、小倉一志（小樽商科大学准教授）、落合研一（北海道大学アイヌ・先住民研究センター准教授）、鄭明政（台湾国立勤益科技大学准教授）など、いずれも学界で活躍している人物です。

彼の研究は違憲審査制や立法過程論、先住民族権利、アメリカ憲法に深く関わっており、日本の法律や憲法に関する重要な議論を導き出す存在として位置づけられています。

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